シャープ,システム液晶の電子ブック応用例を参考出展──東京国際ブックフェア2002シャープは電子ブックライクなデバイスに3.7型システム液晶を2面搭載したデモ機を国際ブックフェアで参考出展した。9月から10月には,モジュールの出荷を開始するという。
シャープは,東京国際ブックフェア2002の同社ブースにて,システム液晶を電子ブック用デバイスに応用させたデモ機を参考出展した。 デモ機は手のひらサイズの電子ブックライクなデバイスで,3.7型システム液晶を2面搭載したもの。液晶は480×640ピクセル,26万色の表示に対応している。画面には写真入りのビットマップデータが表示され,5秒ほどの間隔で別のデータを映し出すデモが行われていた。
現在,ほぼ同サイズの液晶画面を持つデバイスには,Pocket PCやPalmデバイスなどがあるが,例えば東芝製Pocket PCのGENIO e550Gは,4インチ液晶で解像度が240×320ピクセル(6万5536色表示),CLIEのNRシリーズは画面サイズが82×55ミリ,解像度が320×480ピクセル(6万5536色)と,現時点で480×640ピクセル表示は実現していない。 システム液晶は,低温ポリシリコン液晶の1種。ガラス上にシリコンの薄膜を作り,その上に回路を形成することで,従来は別付けのICチップで対応させていた機能を液晶に持たせることが可能な液晶。高詳細化やパーツの点数を減らすことができ,デバイスの小型化も図れるという。 解像度を変更する仕組みも液晶の回路内に備えられ,ソフトウェアを新たに用意することなくQVGA(240×320ピクセル)表示切り替え機能をデバイスに持たせることができる。 シャープでは,この液晶モジュールを9月から10月に量産開始すると発表している。「当然,ザウルスへの搭載も視野に入っている」(シャープ説明員)
同社説明員は,この液晶モジュールの仕組みは携帯電話向け液晶で有効だと話す。「これまで画面のX,Y軸に必要だったドライバが,システム液晶では1辺の方向のみに搭載すればいいようになる。それは,デバイスの額縁部分を薄くすることができるということで,小さいデバイス内で大きな液晶を搭載できるようになる」
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