bモバイルのメール・ブースター「Venus」をチェック(1/2)

送受信するメールを自動的に圧縮してくれるサービス,それがbモバイルの「Venus」だ。新パッケージの「U100」だけでなく,従来のユーザーにも無料ダウンロードが可能になった。メール・ブースターが128Kbpsのつなぎ放題サービスをどこまで快適にしてくれるか,徹底検証してみた。

【国内記事】 2002年4月23日更新

 定額つなぎ放題のインターネット接続サービスを提供しているbモバイルプリペイドサービスに,新たに「メール・ブースター」機能が追加された。同社が準備するプロキシサーバを経由することで添付ファイルを自動的に圧縮した状態で送受信し,メール送受信に要する時間を短縮する機能を持つ。

 この機能は,当初,4月以降に販売されるbモバイルプリペイドサービスの新パッケージ「U100」ユーザーにのみに提供予定だった(3月27日の記事参照)。しかし既存のbモバイルユーザーの声に答える形で,すべてのbモバイルサービスユーザーが利用できるよう,専用クライアントソフトの無償ダウンロードという形で提供を開始した(4月18日の記事参照)。

Venusサーバ+専用クライアントソフトでメールを自動的に圧縮,解凍

 メール・ブースターは,専用に提供されるプロキシサーバ「Venus」と専用クライアントソフトの組み合わせで機能する。現状では専用クライアントソフトはWindows専用だが,日本通信ではPocket PC(Windows CE)対応も進めている。

 専用クライアントソフトはドライバに近いものだ。専用クライアントソフトはSMTP,POP3,IMAP4といったメール送受信に利用されるプロトコルを検出し,メール送信時にはメールを自動的に圧縮し,メール受信時には自動的に復元を行う。

 つまりどんなメールソフトでも利用可能で,特別な設定を行う必要も一切ない。筆者はメールソフトにジャストシステムの「Shuriken Pro R.2」を利用しているが,一切の設定変更なく利用できた。

 この手法は「ノートンアンチウイルス」などのアンチウイルスソフトでのウイルス検出にも用いられており,珍しい手法ではない。なお筆者もノートンアンチウイルスを利用しているが,専用クライアントソフトとの併用でトラブルが起きるようなことはなかった。

 ただしメールブースターが有効な状態では,筆者の環境ではノートンアンチウイルスのメール送受信時のウイルススキャンが実行されなくなってしまった。Outlook,Outlook Expressといったウイルスのターゲットにされやすいメーラーを利用している人は事前にチェックした方がよさそうだ。

 専用クライアントソフトはインストールするだけで動作する。標準状態で,bモバイルが利用する「Venus」サーバが設定されており,OSの起動と同時に専用クライアントソフトも起動するので,存在を特に気にする必要もない。


これが専用クライアントソフト。メール・ブースター機能のON/OFFや,圧縮対象とするプロトコルの設定などが可能


タスクバーにアイコンが常駐し,動作状態を示す。メール・ブースター機能が実際に動作している最中(メール送受信時)は,竜巻のようなアイコンに変化する

 bモバイルでは,Webページの表示を高速化するウェブアクセラレータも提供しているが(3月22日の記事参照),メール・ブースターとは仕組みが大きく異なる。ウェブアクセラレータではプロキシが画像情報を間引くことで画像データサイズを縮小し,見かけ上の通信速度を向上させている。

 一方,メール・ブースターではプロキシと専用クライアントソフト間で可逆圧縮(完全に元の状態に戻せる圧縮)を自動で実行して送受信を行い,見かけ上の通信速度を向上させる。つまりオリジナルから失われるものはない。唯一のデメリットは専用クライアントソフトがないと機能しないということだろう。

高い圧縮率でメール送受信を高速化

 メール・ブースターで注目されるのはやはり「どれだけメールの送受信が高速化されるのか」,正確にいえば「データ圧縮がどのくらい有効なのか」ということだろう。無条件にすべてのデータが均等に圧縮されるような仕組みはあり得ないからだ。実際,日本通信でも「添付ファイルはフォーマットによって圧縮率が異なる」としている。

 ここでは,PDFファイル,Microsoft WordのJPEG画像を含んだ文章ファイルと文字だけの文章ファイル,Microsoft Excelの表計算データファイル,無圧縮TIFF形式の画像データファイル,JPEG形式の画像ファイルの6つの添付ファイルを準備し,実際にメールの送受信を行ってみた。さらに比較用に各ファイルをZIP圧縮してからの送受信も行っている。

 メール・ブースターが有効な場合と無効な場合で,送受信データ量がどう変化するかが把握できれば分かりやすいのだが,実はこれが行えない。ダイヤルアップの状態監視では,メール・ブースターがデータを圧縮する前,復元された後の送受信データ量しか表示されないからだ。

 そのため,今回は送受信時間を比較の基準にした。bモバイルは無線を利用している関係上,速度の変動幅が大きいので,それぞれの添付ファイルで最低3回ずつ送受信を実行し,最も短時間な送受信時間を採用している。異常な結果と判断した場合,さらに追試も行った。

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[坪山博貴,ITmedia]

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