手のひらサイズのWindows XPマシン「バイオU」速攻&徹底検証:
(3)ディスプレイ,キーボード,ポインティングデバイス

コンピュータとユーザーの接点となるディスプレイ,キーボード,ポインティングデバイス。これの良しあしによって使い勝手は大きく左右される。「持ったまま使える」ことを目指したバイオUだが,持った状態はもちろん,置いた状態でも使いやすいのか検証した。

【国内記事】 2002年4月26日更新

気になる文字の大きさ。ズーム機能をうまく使いたい

 バイオUの液晶ディスプレイのスペックは次の通りだ。

  • バイオUのディスプレイに関するスペック

液晶6.4型TFTカラー
表示解像度XGA(1024×768ピクセル)
発色数最大1677万色
チップATI MOBILITY RADEON-M/8MB

 なにより気になるのは,6.4型液晶でXGA表示させることによる文字の小ささだ。画像は引き締まったようになってきれいに見えるのだが,文字はあまりにも小さいと読みにくくなってしまう。このあたりはどうなのだろうか。

 バイオUの液晶を実際に測ってみたところ,その大きさは「120×98ミリ」だった。筆者が普段XGA表示で使っている12.1型液晶は「248×186ミリ」だから4分の1の大きさである。「メモ帳」アプリを使い,標準の「FixedSys/14ポイント」フォントで「あ」という文字を10個並べ,そのときの長さを測ってみたところ,12.1型液晶だと約38ミリほどの長さになるのに対し,6.4型液晶だと約20ミリの中に収まってしまう。


バイオUで「あ」の字を10個並べた画面


こちらは筆者が普段使っている12.1型液晶で文字を並べてみた画面。定規の目盛りに注目

 バイオUの液晶はかなり精細であることがわかる。最近のモバイル機器(携帯やPDAなど)で小さい文字を表示するデバイスは珍しくなくなってきているが,バイオUの液晶はこうしたものの中でも精細なほうである。液晶ディスプレイはもともとシャープな表示が可能であるため,この程度の小ささであれば読むことはできるものの,ほかのPCやモバイル機器と比べると目への負担は大きい。


NTTドコモの「N503i」との文字の大きさ比較。バイオUの文字は携帯よりも小さい

 バイオUには,この文字の小ささをフォローする機能がある。液晶の右,電源ボタンの下に「ZOOM IN」というボタンがあり,これを押すことで解像度をXGAやSVGAに切り替えられるのだ。切り換えにかかる時間は1秒ほどであり「待ち時間が面倒で使いにくい」ということはない。

 液晶ディスプレイを使ったことがある人なら「液晶の標準解像度(バイオUの場合はXGA)より解像度を下げると文字の輪郭がぼやけてしまう」ことをご存じだと思うが,バイオUでも同様の現象は起こってしまう。しかし,先ほどの「メモ帳」アプリで「あ」を10個並べたとき,SVGA表示にするとその長さは約26ミリになり,文字の大きさはXGA表示の時の1.7倍ほどになる。XGAの時の文字が特に小さいためか,SVGAに切り替えるとかなり大きく感じる。シーンによって使い分ければ,長時間の使用にも耐えられそうだ。


SVGA表示だと文字は1.7倍になる。これなら文字の見やすさもかなりのもの


XGAのデスクトップ


SVGAのデスクトップ

 バイオUは屋外で使うことも想定されている。昼間の屋外で使うときには十分な明るさが求められるのだが,バイオUの液晶は「及第点はクリアしている」といったところだ。日の当たるところではさすがに周りが明るすぎて見えにくくなるのだが,建物の影に入ったり,自分の影の中に入れた状態ならば十分に操作可能な輝度を備えている。もちろん,屋内では十分に明るく,8段階に調節できる明るさを最低設定にしても操作は可能だ。

 なお,バイオUは外付けディスプレイへの表示にも対応している。別途「PCGA-DA1S」というアダプタが必要となるのだが,これを使えば1600×1200ピクセル(6万5536色)/1024×768ピクセル(1677万色)のデスクトップをデュアルディスプレイとして出力が可能になる。プレゼンテーションなどで利用するということも考えられそうだ。

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[濱田宏貴,ITmedia]

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