Mobile:NEWS 2002年5月23日 10:38 PM 更新

Pocket PCをVoIP電話、デジカメ、ガイドブックに──ビジネスシヨウ

5月24日まで開催される「ビジネスシヨウ TOKYO 2002」。PDA関連ではカシオ計算機が出展、Pocket PCをVoIP電話として使うためのソフトや、ガイドブックソフト、デジタルカメラなどが展示された

 カシオ計算機は5月24日までビッグサイトにて開催されているビジネスシヨウ TOKYO 2002にブースを出展、同社のCASSIOPEIA E-2000を使ったさまざまなソリューションを展示している。その中でも興味深いものをいくつかご紹介しよう。

VoIP PDAフォン「Packetel for PDA」

 スカイウェイブは、Pocket PC 2002搭載機で(VoIP用語参照)による通話を可能にするソリューション「Packetel for PDA」を出展した。


 無線LANエリア内での通話を想定しており、CF型データ通信PHSカードを使った通話への対応は予定していないという。「コーデックにG711を採用しており、最低帯域は64Kbps。AirH"などのデータ通信型PHSは、32Kbpsの帯域を利用しているため、帯域の問題が解決されない限りは、PHSへの対応は考えていない」(スカイウェイブ 営業部課長 楠城康生氏)

 通話するには、PDAの電源を入れてPacketel for PDAを起動、相手先の電話番号を入力して発信ボタンを押す。TAを通したアナログ電話や無線LAN環境化のPC、Packetel for PDAをインストールしたPDA同士での通話が行え、プライベートIPアドレスでの利用も可能だ。

 ソフトウェア内部にノイズリダクションやエコーキャンセラー機能は特に備えていないため、外出先などでは通話の際にマイク部分に近づいて話す必要がありそうだ。「ソフトウェアに実装するのは難しいので、ハードウェア側でそのような仕組みを作ってもらうようオファーしている」(楠城氏)。待ち受け機能はプレゼンス機能を備えたサーバを用意することで対応予定だという。

 VoIPにはSIP(Session initiation Protocol)をプロトコルとして採用。同社では、SIP(12月26日の記事参照)を用いた各種のIP電話システムを提供予定で、Packetelから一般電話網へ発信するための課金システム「Octpus」、IPカンファレンス通話を実現する「Media Server」を開発している。

 同社ではPacketel for PDAを端末へのバンドルという形で売り込むといい、サーバソリューションと併せてPocket PCメーカーに向けて営業しているという。

Pocket PC向けガイドブック「ぽけっとスポット」

 5月20日に発売された、デンソー、カシオソフト、インクリメントPの3社共同開発によるPocket PC 2002専用ガイドブック「ぽけっとスポット」のデモが行われていた。

 東京、大阪、名古屋などの全国8エリアのお勧め情報を収録したガイドブックで、各エリアごとに100件の情報が掲載されている。1エリアあたりのデータ容量は約10Mバイトで価格は1エリア1500円。オンラインショップLecheにてオンラインのみで販売されている。動作確認機種は「CASSIOPEIA E-2000」で、ほかのPocket PC 2002デバイスは動作が保証されていない。


 ガイドブックの柱はグルメガイドで、店は各地のタウン誌の編集長や地元の女将や板さん、スチュワーデス、グルメなOLが選んだという。主なターゲットはビジネスマン。「接待や出張の際に、出先ですぐにおいしいお店を探せる」(デンソー技術企画部 樋口正浩氏)

 ソフトはカーナビなどで利用されているマップコードに対応、マップコードを入力して情報を呼び出すこともできる。将来的には、PDA用GPSとの連動も考えているという。

Pocket PCでリアルタイムな株価情報を

 QUICKは、Pocket PCでリアルタイムな株価情報や指標情報を得られるBtoB向けサービスのデモンストレーションを行っている。PC向けに既に提供しているサービスをPDA上で実現するもので、CFカード型データ通信カードを差したPocket PCで素早く株価情報を入手できる。

 9月にサービスイン予定で、既に証券会社からの引き合いもあるという。次のソフトウェアのバージョンではグループウェアとの連携などの機能を搭載する予定。

 なお、同社は個人ユーザー向け金融情報サービス「Pocket Q」をドコモのPDA向けポータルサービス「infogate」で展開している。情報料は月額500円。


指のタップとボタンで主な操作を行えるようソフトウェアが設計されている


Webベースではなくアプリケーション内に更新データのみを取り込む方式を採用しているため、より速いデータの取得が可能

CASSIOPEIA E-2000向けCFカード型デジタルカメラ

 カシオ計算機は、CFカード型デジタルカメラのデモを行っている。エンタープライズ向けに提供し、個人ユーザー向けの販売は予定していないという。


 AIPTEK製のカメラでカメラモードとムービーモードに対応。VGA、QVGAサイズの画像を撮影でき、セルフタイマー機能も備える。撮影モードは通常モードとマクロモードがある。


レンズ部分を回すことでマクロモードへの切り替えが行える。右上の銀の部分はシャッターボタン

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[後藤祥子, ITmedia]

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