カタログには載っていない「P504i」情報(下)(2/2)例えばソニー・エリクソン製端末の装備しているPOBOxでは文字の確定と同時に、次に入力が予想される文字まで予測する。こちらはむしろ文章の予測入力機能ともいえるものだ。本機の予測変換はあくまで読みの入力を可能な限り減らそうというレベルである。
松下製の端末といえば、かつてのストレートタイプ主流時代のベストセラー。“Pといえばやはりストレート型”という印象は今でも強い。しかし薄型、軽量といったハードウェアの魅力でベストセラーとなった製品であり、ソフトウェアも重視されるブラウザフォンの時代に入ると、同社製品とユーザーの要望にズレが生じたのも事実だろう。 例えばストレート端末向けのソフトウェアを、ほぼそのまま使った「P209iS」や「P503iS」が典型。この2製品は乱暴にいってしまえばそれぞれ「P209i」「P503i」をそのまま折りたたみ型にし、背面ディスプレイを付加しただけの製品。ソフトウェアにほとんど手が入っていないし、折りたたみ型のメリットを生かしてキー数を増やすといった改良もされていない。 本機でも見られるのは、通話中にカバーを閉じても本機は何もアクションを起こさない点だ。折りたたみ型では通話中にカバーを閉じると通話を終了する、保留状態になる、もしくはどちらかを選択可能な製品が多いし、この方が自然だ。本機では通話中にカバーを閉じると背面ディスプレイに「通話中」と表示されるだけ。これだけでは少々不親切な感じを受ける。 サウンド機能は大幅に改善が見られる。カタログスペックで目立つのは32和音対応の着信メロディだが、これ以外にもP50xからの改良点としてP211i同様メール着信音の稼動時間が秒単位で指定可能になった(6月7日の記事参照)。 またサウンド機能を利用できるイベントも増えた。本機では電池切れ警告、充電完了、カバーを空けた場合、閉じた場合のそれぞれに効果音を設定可能になっている。必須の機能とはいえないが、リッチなサウンド機能を生かせる場面が多いのは歓迎すべきことだろう。
どちらかといえばハードウェア寄りかもしれないが、本機はiアプリが背面液晶へ画像を表示する機能を備える。特に待ち受けiアプリでは有効で、標準で備えるiアプリでもこの機能は利用されている。ただしこの機能はiアプリの本製品向けの拡張APIで実現しているので、対応したiアプリでないと背面液晶は利用できない。 P504iには、犬の育成ゲーム「育てて!いぬともP」がプリインストールされている。待ち受けiアプリとして動作中は犬の状態を常に背面ディスプレイに表示でき、メール着信の通知もiアプリのアニメーションとして表示される。有機ELを採用したF504iと共に、背面ディスプレイに凝った端末といえるだろう。
同社製PDC端末としては初採用となるTFT液晶を生かすべく、色の活用にも凝っている。iモードとメールの画面は文字色、背景色、反転(メール)、訪問済/未訪問サイト(iモード)の色を256色から選択して色設定できる。淡い色使いやモノトーンにといった画面にすることも可能だ。
ハードウェア的な特徴が目立つP504だがソフトウェアの改善も着々と進んでおり、従来のP50xシリーズと比較すれば使い勝手は大幅に向上している。それでいてPならではの操作性はそのままで、P50xからの乗り換えユーザーは違和感なく利用できるだろう。またP504シリーズ全体から見ても、ソフトウェア面で大きく不満を持つことは少ないはずだ。 関連記事 カタログには載っていない「P504i」情報 ストレートより薄い16.8ミリの衝撃〜「P504i」 504i総力特集 [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 2/2 | 最初のページ モバイルショップ
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