Mobile:NEWS 2002年10月15日 06:07 PM 更新

「すべてをStrataに」〜Intelが語るフラッシュメモリ(2/2)


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さらに進化するスタック技術

ZDNet:今回4層のスタックで1Gビットを実現する技術が紹介されましたが、現在の技術ではどこまで積み重ねられるのでしょうか。

Stefan Lai:ラボでは8層までやっているのですが、あくまでデモということで製造するところまでは至っていません。多層化すればするほど、ダイが壊れてしまうとか熱放散の問題ですとかいろいろな問題を解決しなくてはなりません。今のところはコスト効果を高く出せるのが4層だということで、4層の発表になりました。

 スタッキングは基本的にはワイヤーボンディングです。これをピングリッドアレイの形にするとさらに実装が複雑になっていくわけですが、それを実現する手段の1つがフォールディングスタック技術です(4月18日の記事参照)。ピングリッドアレイでダイを実装することで、ほかの製品を付けてあらかじめテストをすることができる、さまざまなスタックの組み合わせを試せるというメリットがあります。ただ単に積み重ねることだけがメリットではありません。

ZDNet:今回XScaleと積層されたのはL18ではなくK3でした。

Stefan Lai:ただ単にタイミングの問題です。(「PXA261」と「PXA262」は)とにかくすぐ出荷ということを考えるとK3を使うしかありませんでした。L18は来年の量産ですから、将来のバージョンではL18が使われていくことになると思います。

ZDNet:スタック化はこれまでカスタム品として、これまでも提供してきたと思います。今回、製品として発表したのはどのような意味があったのでしょう。

Stefan Lai:携帯に非常に合ったXScaleプロセッサがようやく出てきたことにあるのだと思います。それから携帯市場におけるフラッシュメモリの大容量化への要求、これに応える形で両者を組み合わせた良い製品ができました。

 これからの携帯は演算能力がより求められるようになってきます。するとXScaleがソリューションとして大変素晴らしいものになっていきます。チャンスはさらに増していくと考えています。



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[聞き手、構成:斎藤健二, ITmedia]

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