Mobile:NEWS 2002年10月29日 00:27 AM 更新

スウェーデンの通信関連ベンチャーが一同に〜Swedish IT/Wireless Technology Conference

通信機器ベンダーEricssonを産んだ国、スウェーデンの通信関連ベンチャー企業を紹介するカンファレンスが開かれた。ドコモの立川社長も講演を行い、スウェーデン企業への期待を示した

 スウェーデン大使館主催の「Swedish IT/Wireless Technology Conference」が10月29日開催された。スウェーデンのIT/ワイヤレス関連ベンチャー企業を日本に紹介しようというカンファレンスだ。スウェーデンといえば、Ericssonを育んだ国でもある。

 昨年の同カンファレンスを主催し、スウェーデンのベンチャー企業に投資するベンチャーキャピタル、モバイル・インターネットキャピタル社長の西岡郁夫氏は、日本に比べても技術力のあるベンチャー企業が多いと評価する。「なぜスウェーデンにこだわるか。スウェーデンにはベンチャーがたくさんある。それらの幹部はEricsson出身者が多く、Ericssonは転出した起業家を支援しているからだ。反して、日本ではNTT出身のベンチャーが少ない。これは問題だ」。

スウェーデン発のベンチャーが続々登場

 紹介されたスウェーデンのベンチャー企業の中には、手書き文字認識の「Decuma」も(3月5日の記事参照)。現在ヒューレット・パッカードのPocket PC、Jornadaに採用されているDecumaだが、「今後のターゲットは携帯電話」だと言う。既にプロトタイプが稼働しており、海外向けの端末への搭載を進めている。

 “プレゼンス”の重要性を説き、インスタント・メッセージ(IM)からメール、携帯電話、ゲームからも利用できるプレゼンスサーバを開発したのはhotsip。CEOのKenneth Gustafsson氏は、「IMと混同されることが多いが、プレゼンスの概念はほかのバーティカルアプリケーションから切り離すべきだ」と主張する。相手の状態(プレゼンス)を専用のソフトで把握し、それから携帯を使うのかPDAかPCか、音声なのかEメールなのかを判断すべきだと言う。

 同社はSIP(Session Initiation Protocol)を使ってプレゼンスサーバを構成。既にフィンランドの通信オペレータSoneraに納入済みで、「6カ月以内に世界中でサービスが台頭してくる。日本でも準備を進めている」(Gustafsson氏)と、今後の展開に自信を見せた。


プレゼンスの普及のために「重要なアプリケーションがゲームだ」とGustafsson氏。プレゼンスのマネジメントを行えば、1回当たりの通話時間が伸びて、頻度も増し、より多くのEメールを送るようになるという

 ipUnpluggedは、シームレスな無線ローミングのソリューションを提供する企業。公衆無線LANサービスや日本の3G、欧州のGPRSなどのネットワークをMobile IPを使って自在に切り替えて利用できるサーバやクライアントソフトを開発している。

 VPNを使ったセキュアなネットワーク環境を提供できるのが特徴の1つ。同社に出社するモバイル・インターネットキャピタルの西岡氏は、ただの公衆無線LANでは普及は難しいとし「例えば、企業の受付に公衆無線LANサービスが導入されたときに、訪問者がVPNを使って自社のイントラネットにアクセスできたら便利だ」と、同社のソリューションが持つ可能性を評価していた。



関連記事
▼ Pocket PCにも“使える”手書き認識ソフト「Decuma Japanese」登場
スウェーデンのDecumaが開発した手書き認識ソフトは、高速・高認識率を特徴とする。Pocket PC 2002対応版が、jornada 568に付属して登場した。


関連リンク
▼ Decuma
▼ hotsip
▼ ipUnplugged

[斎藤健二, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!