Mobile:NEWS 2002年11月1日 05:56 PM 更新

CMOSカメラ、プーさん……「N251i」をNECに聞く(1/2)

iショット最薄のNEC製端末「N251i」は、どうしてCMOSセンサを選んだのか。ミッキーマウスから「くまのプーさん」にキャラクターを変えたワケは?

 スペックを重視した、いわゆる機能比較では、普及機である2xxシリーズが高評価になることは少ない。しかし、過不足ない機能の搭載と、バランスよいデザインが、機能数だけでは計れない使い勝手のよさをもたらすことがある。N251iはそのいい例だ。

 まず、N251iの位置づけを確認しておこう。NECが製造するドコモ向け端末には(1)50x系 (2)2xx系 (3)FOMAの3つがあるが、N251iは2xx系に位置づけられる。「N251iは『N210i』をベースにした。リプレイスユーザーを狙っている」と話すのは、企画を担当したNECネットワークスのモバイルターミナル事業部商品企画部主任の佐藤昌彦氏。

50x系N503i→N503iS→N504i
2xx系N210i→N211i→N251i
FOMA系N2001→N2002

ラインアップの流れ。N251iは、デザインもN210iのオーソドックスなフォルムを継承し、20台女性をメインターゲットとする

「あくまで性能で選んだ」〜CMOSカメラ

 3つのラインアップがすべてカメラ内蔵に移行していく中で、まず先陣を切ったのがN251iということになる。少々気になるのは、他社のカメラがCCDセンサを採用し“高画質”をうたっているの対し、N251iでは11万画素のCMOSセンサを搭載したことだ。

 「CCD、CMOSの各モジュールを集めて比較した。あくまで性能で選んだ結果、CMOSになった」と佐藤氏。NEC内での評価の結果、現行のCCDよりも色再現性がよく、性能と大きさのバランスがよかったのがCMOSだったのだという。

 11万画素という画素数についても、「(31万画素を搭載しても)携帯の画面に表示するには、画像を間引かなくてはならない。携帯で使う限り問題ない」(佐藤氏)というスタンス。高画素化はPCとの連携が前提になると話す。

センサCMOSCCD
高画素化難しい容易
感度低い高い
消費電力小さい大きい
滑らかさ歪みが発生滑らか
一般的に言われるCMOSとCCDの違い。可能性としてはCCDのほうが有利なのは間違いないが、現状ではCMOSのメリットも多い。N251iのカメラも「思ったほど悪くない。キレイだ、という声が聞かれる」(NECネットワークスのモバイルターミナル販売推進本部、販売推進課長の森田茂義氏)ように、必ずしもCCDのほうが高画質というわけではない

 CMOSを採用するにあたっては、その弱点を補強する仕組みも考えている。画像処理専用のICチップを搭載し、撮影時にファインダーに表示される映像の滑らかさを秒間15フレームまで高めた。「J-フォン向けの『J-N05』に搭載したチップの改良版。カメラのコントロールと液晶のコントロールを行っている」(佐藤氏)。

 NECが重視したのは、スペック値の大小よりも「実際の使い勝手」だ。画像一覧時にサムネイル表示されるのもその一環(7月8日の記事参照)。佐藤氏は「買って、失敗だった……と思われないように」チューニングしたと話す。

 カメラ付き携帯の流行機能の1つであるライトも、デザインや端末のサイズへの影響から見送られた装備だ。代わりにフレームレートを落として感度を上げる「夜景モード」を搭載した。

 もっとも、CMOSのほうが安価で部材の調達もしやすいことをNECは否定しない。また、カメラ付き上位機種の投入が近々に控えており、2つの機種をうまくグレード分けしなくてはならないのもN251iの難しいところだったのだろう。

「予想以上にプーさん効果が高い」

[斎藤健二, ITmedia]

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