Mobile:NEWS 2003年3月3日 10:09 PM 更新

「最初だからこそ中途半端なものは作れない」〜「A1301S」のカメラ機能(1/2)

ソニー・エリクソン製「A1301S」の“目玉”はやっぱりカメラだ。開発陣は、目先のスペックでなく、購入したユーザーが楽しく快適に使えることを目指した。動画専用のLSI、ライト内蔵回転カメラ……。これらに込められた工夫を聞いた

 「このモデルのポイントは何だ? カメラだ。ポイントを絞ってユーザーに訴える」。

 カメラ内蔵で出遅れたソニー・エリクソンだが、「A1301S」(2月28日の記事参照)にカメラを内蔵するにあたっては、とにかくカメラの開発に注力した。

 「最初に中途半端なものを作ってしまうと、後まで影響する」と、ソフトウェアを担当した西郷貴晶氏(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ BU JCDMAソフトウェア開発部 第1チーム 係長)は話す。

 普通、携帯のカメラというと画素数やライトのあるなしくらいしか差別化ポイントがないが、A1301Sは違う。カメラに関係した機能がたっぷり盛り込まれている。

 企画を担当した商品企画部統括係長の松浦健氏は「初のカメラ付きなので、楽しさ、快適さにこだわっていきたい」と言う。そのこだわりを、順に見ていこう。

自分撮りしやすい「回転カメラ」

 A1301Sのカメラは、ヒンジ部に埋め込まれ、290度回転させることができる。理由の1つは、携帯カメラで利用率が高い“自分撮り”だ。「メインのディスプレイでしっかり自分撮りができるようにした。かなり広角に取れるようにしている」(松浦氏)。

 しかし単に回転するだけのカメラならば、日立の「A5303H」をはじめ他社も採用している。回転に一工夫入れたのが、ソニー・エリクソンのこだわりだ。

 1つはカメラを回転させると、ボディ内側に完全に隠せるようになっていること。これはカメラカバーの代わりでもある。汚れを防ぐと共に、「(相手が)撮られていることを分かるようにしたかった」と西郷氏は言う。A1301Sであれば、あらぬ盗撮の疑いをかけられることもない。電車の中でも安心して携帯を操作できるというわけだ。

 さらに回転モジュール内には、2個の白色ライトも埋め込まれている。これは撮影補助用のライトだが、カメラを起動すると自動的に点灯し、撮られている人がそれと分かるようになっている。


「目のようなイメージでデザインした」(松浦氏)という回転カメラ、「MOTION EYE」。この名前はソニーのパソコンシリーズ「バイオ」の回転カメラから引き継いだものだという これまでLEDを入れ込むなど、ヒンジにこだわってきたソニー・エリクソンだけに、「ヒンジに機能を入れ込むことには技術の蓄積がある」と自信を持っている

カメラは、側面のカメラキーを押すと起動する。短押しで静止画、長押しで動画モード。ただし背面液晶もないだけに、閉じたまま起動することはできない

最大、秒間30フレーム〜「スムーズビューワ」

[斎藤健二, ITmedia]

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