台湾でAirH”PHONE〜国際ローミングを試す(2/2)
翌日、明るくなってから町へと繰り出した。目的はアンテナウォッチである。台湾で使われるアンテナは、日本でもビルの屋上などでよく見かける4本タイプのものだ。中には違うタイプのものもあるのかもしれないが、筆者が見た限りではこれ以外のものはまったく見当たらなかった。アンテナの中で特に目に付いたのは、2段重ねにしているもの。場所によってはこれが屋上に2組置いてあるところもある。
さらに効率よくエリアチェックを行うべく、市内観光のツアーに参加した。ホテルを出発し、総統府や中正記念堂、故宮博物館などの名所旧跡をバスで巡るというものだ。
こうしてみると、けっこう郊外にある観光地でも、屋外であればPHSのサービスエリアにいることが分かる。ちなみに、総統府は内部に入れないため、車窓から眺めるだけであった。
滞在中は、夜と朝の時間を利用して、ホテルの部屋からメールを読むのが日課となった。台湾ではNHKが日本語放送を行っているので、日本で起きているニュースを見ることはできるのだが、やはりインターネットでのニュースサイトチェックは欠かせない。特に気になるのはSARS関連だ。日本に入国できなくなってしまうのだけは勘弁してほしいものだ。 データ通信を行うには、AirH”PHONE本体にUSBケーブルを接続し、それをノートPCに接続する。あとは通常のダイヤルアップ接続を行えばいい。AirH”PHONEの契約プランにかかわらず、データ通信にはPIAFSのみが使われる。将来的にはパケット通信もサポートされるようだが、課金の心配がなくなるのなら大歓迎だ。なにしろ40円/分というのは心臓に悪い。というのも、通信の最中に回線がよく切れるのだ。 正確なデータが取れているわけではないが、連続接続で10分を超えることは1度もなかった。短い場合で2分程度、長くても6分程度で、通信が切れてしまうのである。通話の際には気づかなかったのだが、これはどうしたことなのだろう。ホテルの窓からはアンテナが直視できる位置にあるため、部屋の中で電波が弱いということはなさそうだ。電波干渉への対応がうまくいってないのだろうか。
台北で行動するのなら、サービスエリアも十分で、手軽にどこでもインターネット接続できるのは助かる。だが、長時間の利用を考えるなら、むしろ街中のインターネットカフェを探したほうがいいかもしれない。筆者は実際に試すまでに至らなかったのだが、料金的にはかなりの差が出てきそうだ。
今回のPHSの国際ローミング体験は、はっきりいって大満足である。インターネット利用の通信料金請求が少々心配ではあるが、一緒に行った仲間との連絡用に気軽に使えたのがありがたい。何しろ、ホテルの部屋の内線電話が調子悪く、PHSで部屋間の連絡をしていたほどだ。 なおローミング先の大衆電信では、同じように日本での国際ローミングサービス「日本漫遊」を提供しており、現地のPHSを日本に持ち込んで使える。日本と台湾の友好の架け橋に、日本のPHSが役立っているというのは、なんともほほえましくていいではないか。 関連記事 DDIポケットのPHSが台湾で利用可能に〜4月1日から DDIポケットは台湾のPHS事業者「大衆電信」が提供するPHSネットワークを利用した国際ローミングを提供する。これにより、DDIポケットユーザーは、国内で利用しているPHSを台湾で利用可能になる 日本で生まれてアジアで大きく育った〜加速するPHS市場 日本生まれのPHSがアジア地域で元気だ。台湾、中国、タイ、ベトナムなどで普及の兆しが見られ、推定で2000万のユーザーがいるという DDIポケット、台湾「大衆電信」と国際ローミングに関する協定を締結 DDIポケットは、台湾の「大衆電信」とPHSの国際ローミングに関する協定を締結した。5月15日より大衆電信のPHSユーザーは日本国内で同一の電話機、電話番号でPHSを利用できる 関連リンク DDIポケット [江戸川, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 2/2 | 最初のページ モバイルショップ
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