Mobile:NEWS 2003年5月7日 07:19 PM 更新

「A5305K」の回転は、ストレート端末の究極の進化形

京セラがリリースする「A5305K」は回転する液晶が特徴。リボルバースタイルと呼ばれるこの機構は、必然的な進化を形にしたものだという

 サービスや使い方の必然的な進化を形にした──これがauがまもなく発売する京セラ製端末「A5305K」の開発コンセプト。京セラは液晶部が回転する『リボルバースタイル』を、携帯電話の次の形として提案していく考えだ。

 端末のイメージキャラクターには、映画「ピンポン」で一躍有名になった歌舞伎俳優の中村獅童氏を起用。「いつもそばにあるものだからこその必然性や新しい形を素直に表現できる」(端末開発を担当した木村一氏)ことから選ばれたという。


A5305Kの開発責任者の木村一氏(左)と、通信機器統括営業部マーケティング部の神田勝氏


端末のイメージに合ったGUCCIの赤い着物を身に纏う中村獅童氏

回転には意味がある

 A5305Kの場合、液晶部の回転はデザイン的な要素だけでなく、その操作に意味があるのが特徴だ。A5305Kは閉じた状態でも写真撮影やメール閲覧、アドレス帳検索など各種機能を利用できる。ただし閉じたままで操作できるのは、ダイヤルキーを必要としない操作に限られている。


閉じた状態でも多くの機能を使える(左)。ダイヤルキーを使う必要があるときには液晶部を右に回転させて端末を開く(右)

 A5305Kの回転機構は、ダイヤルキーを使う「次の操作」への橋渡しの役割を担っているのがウリになる。例えば閉じた状態で写真を撮ったあと、「メールを送りたい」と思ったら液晶を回転させる。すると画像が添付された状態のメール送信画面が現れるという仕組みだ。

 閉じたままの状態で、さまざまな機能にアクセスできるのはストレート型端末の利点ともいえる部分。それを生かしながら開く操作に役割を持たせ、大画面液晶と十分なキーピッチを確保するというスタイルは「ストレート端末の究極の進化形」だと木村氏は話す。


シャトルボタンとバックボタン(左)。閉じた状態で使える各種機能(右)

A5305K、3つのポイント

 「かつてない斬新なスタイル。機能、サービスの進化に伴う必然性は、リボルバースタイルのコンセプトそのもの」と話すのは京セラの通信機器統括営業部マーケティング部の神田勝氏。端末のポイントとして3つの点を挙げてアピールする。

 1つは閉じたまま使える点。通話やメール閲覧、GPSによるナビ、撮影したコンテンツの閲覧などは、液晶画面を見ながら端末の左サイドに設置されたシャトルボタンとバックボタンの操作で行えるようになっている。液晶が表に出ているため、これまで小さな表示になってしまっていた着信ムービーなども、より使い甲斐が出てくるという。

 2つめはリボルバースタイル。閉じた状態でメールを閲覧したあと回転させれば返信画面が現れるなど、次の操作へのステップになる。閉じた状態の時にかかってきた電話はシャトルボタンの長押し、液晶の回転のいずれの操作でも通話が可能。同じく閉じた状態でアドレス帳を検索、そのまま回転させると通話ボタンを押すことなく相手に電話がかかるなど、操作の手間を軽減してくれる。

 3つめは、デジタルカメラライクな撮影スタイルだ。端末を横にして背面のカバーを開けばカメラが起動。大きな液晶画面をファインダーにして写真撮影が行える。

 神田氏は「リボルバーが回転液晶の代名詞になったらうれしい」とコメント。新しいスタイルを今後強力にアピールする方針だ。



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関連リンク
▼ 京セラ

[後藤祥子, ITmedia]

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