「505i」のメール選択受信機能とは?メールをセンターでいったん止め、ユーザーはセンターにアクセスして必要なメールだけを受信できる仕組み。それが505iシリーズから標準搭載されたメールの「選択受信機能」だ。しかし、登場が遅すぎた……という印象も否めない
「505iシリーズ」で初めて搭載された、メールの選択受信機能。これは、迷惑メール騒動が社会問題となった2001年末、ドコモが搭載を発表したもので(2001年11月の記事参照)、迷惑メール問題解決の切り札ともいわれた機能だ。2002年11月から2003年2月にかけてドコモはiモードセンタの移転を行い(2002年9月の記事参照)、機能を追加している。 では、メール選択受信機能とはどのようなものか。「D505i」を例に、その使い方を見ていこう。
まず「選択受信機能」をオンにするとメールの自動受信を行わなくなる。
これまでメール関連機能の設定にはiモードのiメニューからWeb画面上で設定する必要があったが、「選択受信機能」は端末内の操作で設定を変えられる。また「D505i」のメールメニューには「メールセンター設定」という項目が追加されており、ここを選択すると自動的にiモードのメール設定のWeb画面が表示される メールがサーバに到着すると、端末には「センターにメールあり」というメッセージだけが表示される。この画面が消えたあとも待ち受け画面には“未読メールあり”のアイコンが表示される。 メールを読む手段は2通りある。1つは「センター問い合わせ」を実行すること。するとセンターに蓄積されたメールをすべて受信する。もう1つは、メールメニューから「メール選択受信」を選ぶこと。Web画面上でセンター上のメールのタイトルと送信元が一覧表示され、その場で受信するか削除するかを選べる。
つまり、送信元と題名を見て、迷惑メールだと判断されるなら削除してしまえばいいわけだ。
しかしこれが革新的な迷惑メール対策かというと疑問も残る。まず、「センター問い合わせ」を習慣にしている人は行動を改める必要がある。問い合わせの代わりに「メール選択受信」を行わなければ、機能をオンにする意味はあまりない。 センターにメールが届いた時点では、(少なくともD505iでは)メール受信音が鳴らないのも人によっては気になるだろう。携帯メールならではの速報性が失われるからだ。もっとも迷惑メールは「夜中でも着信音が鳴り響く」ことが迷惑な理由の1つでもあり、鳴ったほうがいいかどうかは微妙なところ。 メールの本文を受信しないで済むということで、無駄なパケット料金が発生しないのはメリットの1つだ。端末内のソフトを使わずWebページで受信/削除の操作を行うため、FOMAやauのEZweb@mailに比べるとコストはかかると思われるが、丸ごと受信してしまうのに比べると安い。 ただし、ドメイン指定受信機能が強化されたり、アドレス帳に登録されていないメールを振り分けるといった設定が可能になってきている(残念ながらD505iは未搭載だが)505iシリーズでは、選択受信機能の意味がどれだけあるのかは正直疑問だ。 毎日大量に迷惑メールを受信しているユーザーの場合でも、Web画面でいちいち削除を選択するのは相当面倒だろう。各メールは初期状態ではすべて「受信」にチェックが入っているからだ。 機能としてはそれなりに練られている。ただし、登場が遅すぎた。メール選択受信機能にはそんな印象を受ける。
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