「SO505i」購入前の注意点大人気のデジカメ・ケータイ「SO505i」。ただし注意点もいくつかある。1つはQVGA液晶搭載ながら、文字表示が従来と同等という点だ。文字に関しては1画面の情報量が増えておらず、表示も美しくない
発売初日から行列ができ、前評判通りの売れ行きを見せた「SO505i」(6月4日の記事参照)。横180度回転型という独特のデザインと、ドコモ初の130万画素CCD採用がユーザーに強く認知された結果だろう。 ただし、購入する前に覚悟しておかなくてはいけない点もいくつかある。1つは液晶表示だ。
「SO505i」は、505iシリーズの標準であるQVGA(240×320ピクセル)対応の液晶を搭載する。ただしメールなどで高精細な表示を期待しているなら、それは期待はずれだ。メニューは従来の表示をそのまま引き継いでいるからだ。 従来の「SO504i」などの液晶は128×160ピクセル。「SO505i」ではこの表示を縦横共に2倍に拡大して表示する。液晶サイズが256×320とほかの505iシリーズに比べて少々大きいのも、横をぴったり2倍にするためだという。
写真だけ見るとQVGA液晶とは思えない文字表示だ。ただし、中央の写真を見ると、文字とは違い高精細な表示になっていることが分かる 敢えてそうしたメニュー構成にした理由は「画面スクロールのスピードを維持するため」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ コミュニケーション・ソフトウェア技術部門ソフトウェア設計部1課の武内良輔係長)だ。 ジョグダイヤルでの操作を基本とするソニー・エリクソン製端末では、操作に対する反応速度を非常に重視する。「ジョグとユーザーインタフェースの追従性を何より重視しなければならない」と商品企画課・商品企画課係長の江里口真朗氏も言う。 結果、インタフェースの速度は従来と遜色ない。 しかし、文字などの表示も従来と全く変わっていない。いや、QVGA液晶を搭載した他社の505iと比べてしまうと、はっきりとジャギーが見られ、粗く見える。 QVGA液晶搭載にあたっては、画面の描画速度が課題の1つだと各端末メーカーは話す。ほとんどのメーカーがそのために高速なCPUや画像処理用のチップを積んだのに対し、SO505iの解決法は縦横を2倍にすることだった。 残念なのは文字表示が粗いだけではない。メール画面などの表示文字数も従来から変わっていない。
QVGA化しても1画面の情報量が変わっていないのも難点
ではSO505iのQVGA液晶が何の意味もないのかというと、そんなことはない。GIFやJPEGといった画像、Macromedia Flash、そしてiアプリやカメラ周りは高精細な表示が可能だ。 特にカメラ周りはQVGA液晶を生かした全く新規のユーザーインタフェースを盛り込んでいる(6月4日の記事参照)。 メールにしても、505iの特徴であるiアプリDXを使えば、かなりの部分は解決するかもしれない(4月18日の記事参照)。例えば、SO505iにプリインストールされている「ケータイポストペット」だ(5月12日の記事参照)。端末内の電話帳を呼び出せ、iモードメールを送受信することもできるこのiアプリを使えば、QVGA液晶にふさわしい高精細な文字でメールの送受信を行える。
iアプリを使うと、途端に高精細な文字が利用できるようになる。画面は「ケータイポストペット」のメール表示画面。下の「機能」「新規」というメニューの文字表示と比べてほしい 表示能力の優劣と直接の関連はないかもしれないが、CPU自体の速度がほかの505iと比べて遅い可能性も否定できない。「D505i」に比べると、特に画像描画でiアプリの速度が遅いほか、Macromedia FlashのアニメーションもSO505iではかなりギクシャクする。コンテンツプロバイダの間では、Flash制作のノウハウとして「SO505iでスムーズに動けば大丈夫」とささやかれている。 デザインといいカメラといい、斬新なSO505iだが、購入前に“文字表示”の点は覚悟しておくほうがいい。
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