アプリ★ゲットのVodafone版、EZ版〜スパイシーソフトが目指すもの携帯向け一般Javaアプリケーション配布サイトとして、確固たる地位を築いてきたアプリ★ゲット。スパイシーソフトは合弁会社を買収し、同一システムによるマルチキャリア対応を進める。
スパイシーソフトは8月29日、mobidec 2003の講演で、一般作者による携帯向けJavaアプリケーション配布サイト「アプリ★ゲット」の次なる展開を明らかにした。KDDI端末向けに展開する一方、J-フォン向けのサイトも体制を変更して提供を続ける。
当初数多くのポータルが乱立した、一般Javaアプリケーションの配布サイトだが、スタートから2年半が経ち勝ち組がはっきりとしてきた。月間1000万PVというトラフィックを持ち、ヤフー、ニフティ、ドコモAOLといったポータルやISP13社と提携したアプリ★ゲットは、この分野の勝ち組に数えられる。 同社は25日、ベクターとの合弁会社を買収し、独自の道を歩むことを発表している。同社副社長の小原聖誉氏は「経営方針のずれ。決裂ではなく合意の上で時価での買収」だと、一部の憶測を否定する。 これまで合弁会社が運営していたJ-フォン向けのアプリ配布業務は、ベクターに営業権を譲渡。ただし“アプリ★ゲット”の名前はスパイシーソフト側が引き継ぐため、実質的に両社が同様のサイトを立ち上げることになる。「従来も、Javaアプリ配布に関する方向性の決定や作者への対応はスパイシー側がやっていた。ベクターはシステムの管理とサーバのホスティングだけだった。合弁解消にあたって、やることになるのはシステムだけ。仕組み自体は変わらない」と、スパイシーソフト社長の山田元康社長は、懸念を払拭する。 合弁解消の最大の狙いは、これまで以上にスピーディな展開だ。 同社は「メディアと名が付く以上、広告で成り立たせる」(山田氏)というモデルで展開を進める。これまでの経験から「一般アプリへの課金は(ビジネスとして)成り立たない」という結論を得ているからだ。 既に利益を出しているiアプリ向けのポータルサイトをベースに、メディアの横展開を図る考えで、7月に開始した着メロ検索サイト「タダメロ★ゲット」のようなサイトを立ち上げていく。「通常は新規ユーザーの獲得にコストがかかる。(このやり方ならば)2、3カ月で利益が出る」(小原氏) 携帯Javaの高機能化に伴い、505i向けなどの一般アプリがあまり増加していないという点や、EZ版がスタートはするもののKDDIがJavaからBREWへアプリケーションプラットフォームの転換を図っていくという懸念もある。しかし、短期間でアプリポータルのトップサイトまで駆け上らせた同社の手腕には今後も期待できる。
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