モダンとエスニックの融合〜デザイナーが語る「Nokia 7600」一見すると携帯電話には見えないユニークなデザインの「Nokia 7600」。デザインコンセプトは、クールなモダンと温かみのあるエスニックの融合だという。
これまでにない形、中央に据えられたディスプレイ、それを取り巻くようにレイアウトされたダイヤルキー──。「Nokia 7600」は、携帯電話デザインの常識を覆すユニークなデザインが特徴だ。 この風変わりなデザインには意味がある──。デザインを担当したノキア・インダストリアルデザイナーのテジ・チャウハン氏が、7600に込められたメッセージについて語った。 チャウハン氏はかつて、日本で発売されたボーダフォン端末「J-NM01」のデザインも手がけている。「(J-NM01は)閉じているときはドライでクリーンなイメージ。開くと白を貴重にしたボディで明るい感じになるダブルカラーのコントラストを生かした」。
同じW-CDMAとGSMのデュアル端末でも、先に登場した「Nokia 6650」(6月12日の記事参照)は携帯電話らしいデザインにまとまっている。一方の7600は、あきらかにデザインやファッションにこだわる層を意識したデザイン。これは3Gが特別なものではなく、リッチなコミュニケーションを気軽に楽しむための手段であることを示しているかのようだ。 7600の使命についてチャウハン氏は「3G時代の到来を告げる」ことだと話す。3Gでは高速通信が可能なことから、コミュニケーションも音声というシンプルなものからビジュアルを使ったリッチなものへと変わっていく。そうした流れを端末で表現するためにも「ディスプレイがデザインの中心になってほしかった」(チャウハン氏)。 デザインする上で意識したのは「ユニークな形状、でも持っていて自然」なこと。端末をデザインする際に発想の助けになったのは、映画「2001年宇宙の旅」や、アーティスト ザッハ・ハディドの建築と絵画を合わせた抽象画的な作品、アディダスと山本耀司のコラボレーションブランドなどだという。こうして出てきたのが「フォルムは未来のもの、感触はナチュラルなもの」という方向性だ。 完成した端末は、セラミックのような質感で未来をイメージさせる本体部分に、革のような手触りのパーツをあしらったものになった。「モダンとエスニックのコントラストを表現した。未来だけでなく過去にも目を向け、そこからインスピレーションを得るというイメージ」。 ディスプレイを取り巻くようにレイアウトされたボタン群にも意味がある。「両手で端末を持って操作するのは自然な行動。それを意識したレイアウトだ」。
変わった形であることから、「入力や通話がしにくいのではないか」と思う人もいるだろう。7600は、データ通信利用時の「インプット軸」と、通話利用時の「通話軸」の2つの軸があり、それぞれの利用時に端末が手になじむようデザイン上の工夫が施されている。 インプット軸は決定ボタンを中心としたライン。ここを中心に左右にダイヤルキーやソフトキーがレイアウトされ、データ入力時に両手ではさむようにするとうまくなじむようになっている。 通話軸は、端末左上のスピーカーと端末右下のマイクをつなぐライン。端末を斜めにすることで、片方の手で通話しても、違和感なく使うことが可能だ。 このツインアクシスというコンセプトが、「ユニークな形状、でも持っていて自然」という使い勝手を可能にしているという。
7600は、1000台限定の「ホワイトモデル」が欧州で販売される予定。ロンドンのConran Shop、パリのColette、バルセロナのVinconなど欧州の7店舗で販売予定だ。7600専用の置き台がついたこのパッケージ、日本での発売は未定だという。
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