Mobile:NEWS 2003年12月8日 00:59 AM 更新

ケータイカメラ画質研究ラボ
SXGA時でもデジタルズームが可能な「A5404S」(1/2)

auのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ端末としては初のメガピクセルカメラ搭載機「A5404S」。画質は多少鮮やかさに欠けるのが気になるものの、おおむね良好だ。

 au端末も冬モデルから、どんどんメガピクセルカメラを搭載し始めている(特集記事参照)。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「A5404S」(10月17日の記事参照)もその一つ。「A5402S」(5月14日の記事参照)や「A1301S」(3月27日の記事参照)ではヒンジ部にあったカメラが、A5404Sでは背面の先端部に移動するなどデザインも一新された。

 カメラ性能は130万画素のCCD。カメラ付きケータイでは珍しくガラスレンズを採用したのが特徴で、最近流行りのオートフォーカスではなくパンフォーカスを採用している。出力サイズは最大で1280×960ピクセルと、一般的な1.3メガピクセルのデジカメと同じだ。

フリップを開いて撮る横位置撮影カメラ

 カメラの起動はメニューから、あるいは側面にあるカメラキーの長押しで行える。

 カメラの撮影モードは4パターン。壁紙サイズ(240×320ピクセル、QVGA)とケータイサイズ(120×160ピクセル)は縦位置で、VGAサイズ(640×480ピクセル)とSXGAサイズ(1280×960ピクセル)は横位置での撮影となる。

 閉じた状態での横位置撮影はできないため、横位置でも開いたままの撮影となる。その場合は側面のシャッターボタンを押すのだが、カメラとして考えるとあまり押しやすい位置ではない。そのため横位置でも場合によってはメインのセンタージョグを押すほうが安定することもある。そう考えると、別にわざわざ横位置にしなくてもいいような気もする。


 なおサブディスプレイを使った自分撮りも可能。その際は閉じてしまっても構わない。

 カメラ時の機能はシンプル。フレームやピクチャーエフェクト機能、連写はQVGA以下のときしか使えず、VGA以上の撮影では夜景モードのオン/オフ、ホワイトバランスの設定、フォトライト、スポット測光が主な撮影機能だ。

 ユニークなのは最高解像度のSXGA時でもデジタルズームが効くこと。もちろん画質は思いきり荒れるが、1280×960ピクセル時でも8倍のデジタルズームが使えるというのはなかなか面白いし、センタージョグでズーミングできるのは分かりやすくていい。VGAモード以下ならかなり実用的に使えるだろう。


外部メモリはメモリースティックDuoで、大容量のメモリースティックDuo Proにも対応している


背面のカメラ脇にマクロ切り替えスイッチを備える

晴天下での画質チェック……思ったより色が出ないのが残念

 では晴天下で画質を見てみよう。比較対象として、カシオのEXILIM S20(11月6日の記事参照)で撮影したものを添付した。S20は200万画素機だが、1280×960ピクセルモードにして撮影してあるのである程度比較することは可能だろう。

おなじみ、象のすべり台を撮影。左はA5404S、右はEXILIM S20で撮影

 すべり台の黄色い部分がかなり白トビしており、ダイナミックレンジは高くないのが分かる。ただEXILIMで撮った絵も多少白トビしており、それだけ日差しが強かったわけで、ケータイのカメラとしてはそう悪い方じゃない。ただしレンズがガラス製とはいえ、四隅の絵がかなり流れている。周縁部まで画質を保つのは難しかったのだろう。

 それより気になるのは発色。色合いが全体に寒く(真冬のような感じ)、色のノリもあまりよくない。

青空を撮った写真。左はA5404S、右はEXILIM S20で撮影

 こちらは青空を撮った写真。EXILIMの作例と比べると分かるが、空の色合いも今ひとつ。これは少し残念だ。


A5404Sであずまやを撮影

 こちらはあずまやを撮ったものだが、シャープネスは割としっかりしていてディテールは悪くない。晴天下はとてもコントラストが高く、カメラ付きケータイにとっては苛酷な条件なので、ある程度は許してもいいだろう。

 A5404Sは標準モードとマクロモードの切り替えスイッチを持っている。標準モードでは(公表されてないが)、あまり近寄れないようだ。30センチくらいでもボケ気味になるので、50センチは離れたほうがいい。カメラ付きケータイでは比較的、近距離の撮影が多いので、標準モードでの最短撮影距離はカタログに明記してほしいと思う。

 なお、マクロモードをオンにすると約12センチまで近寄って撮れる。

紅葉とりすのオブジェをA5404Sのマクロモードで撮影

 これはどちらもマクロモードで撮影した例。紅葉のほうは近すぎてボケてしまっているが、りすのオブジェの作例のように寄って撮る分にはなかなかの写りだ。

 屋外作例をもう一つ。乗馬姿をデジタルズームで撮ってみた。最大倍率である。画質的にはかなり荒れるが、無理やりでもここまで大きく撮れるのはなかなか面白い。


乗馬姿をA5404Sのデジタルズームで撮影

[荻窪圭, ITmedia]

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