Mobile:NEWS 2003年12月12日 05:52 AM 更新

ラジオでできた“通信と放送の融合”。テレビでは難しい?


 FMケータイでは、ラジオという放送と携帯という通信の融合がうまく果たされそうだ。双方の利害が一致し、今後の発展に向けた青写真も描けている。

 しかしもう一つの放送──テレビはどうか。TOKYO FMマルチメディア事業局の藤勝之企画営業部長は、ラジオでできてテレビで難しい理由が二つあると言う。

 「一つは単純に、テレビは構造的に通信とバッティングする。テレビは画面を取っちゃうわけじゃないですか。テレビを見ながらはメールを打てない、ブラウジングもできない。ところがラジオの場合は、バッティングしなくて同時にできる。ラジオと携帯で親和性があるところだ」

 テレビを内蔵した携帯電話も、ボーダフォンから登場したが(10月15日の記事参照)、こちらは放送局とうまく連携できたとは言い難い。テレビのチャンネルごとにURLを設定してWebにジャンプする機能は備えているが、デフォルトのURLは空白のまま。ユーザーが自身で設定する必要がある。

 「二つ目は、あまり強調したくないが、残念ながらラジオというメディアがあまり持ち歩かれるものでなくなってきたがゆえに、広告費のシェアが落ちてきている点。ラジオは、テレビよりも積極的にWebも活用してきたし、メディアミックスも慣れている」

 テレビが娯楽の王様であることは今も間違いないが、その地位がゆえに、ほかのメディアとの連携はこれからの課題だろう。メディアミックスの進め方でも、ラジオには双方の利害を調整するノウハウがあったということだ。



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[斎藤健二, ITmedia]

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