総じて彩度が高く鮮やか、AFも効果大~「P900i」:ケータイカメラ画質研究ラボ(2/3 ページ)
900iシリーズの中で、オートフォーカス機能を備えたカメラを搭載するのは「P900i」と「SH900i」の2モデル。今回は絞り機能を備えた128万画素CCD搭載の「P900i」の画質をチェックする。
撮影すると内部で処理を経て保存ボタンが現れるまでが約4秒。そこで保存ボタンを押してminiSDカードへ保存するのに5秒かかる。SXGAサイズでファイルサイズ制限なしの画像を撮影してminiSDカードに記録するのには、だいたい10秒弱かかると思っていい。
撮影機能自体はシンプルで、特にややこしい特殊機能は備えていない。しかし操作は独特だ。
SXGAモード時に使えるのは明るさ調整、ホワイトバランス、色調切替(モノクロやセピアなど。美肌もある)、フォーカス設定(オートか風景か接写か)、ナイトモードやフォトライトだが、前者4つはメニューを表示したとき一番上にある「カメラ設定」の中にある。慣れないと探すかもしれない。
これらの機能はダイヤルキーの[1] から [6] にショートカットとして割り振られているので、慣れればメニューからたどらずに各機能にアクセスできる。
ホワイトバランス調整を実行すると、画面上で色を見ながらホワイトバランスをセットできる |
暗部が沈みがちながら発色は上々~屋外撮影
撮影しているときに限って雲がたちこめ、日差しが得られなかったのが残念だが、まず恒例の象のすべり台から作例を見ていこう。今回もEXILIM S20の130万画素モードで撮った画像と比較している。
鮮やかさには少々欠けるがそれは曇天下のため。EXILIMもあまりいい色は出ていない。P900iで気になるのは全体に暗部が沈みがちなことだ。シャープさにも欠け、ちょっと暗いところがしゃきっとしない。しかし天候を考えると悪くない出来。黄色も青も赤も色は出ている。
続いて松の木とあずまやの写真を見てみよう。
ここで注目なのはP900iの2枚の写真。左はメール制限モードに設定したためファイルサイズが81Kバイト。真ん中の画像は制限なしで400Kバイトもある(普通はここまで大容量にならないが、圧縮しづらい構図のためファイルサイズが大きくなった)。
メール制限モード時は、ディテールがつぶれてかなり画質が落ちているのが分かる。撮影時は注意したい。メールで送るなら画質が劣化したSXGAサイズよりはVGAサイズにしたほうがいいだろう。SXGAで撮ったものをメール送信しようとするとVGAサイズにリサイズして送信する機能もあるので安心だ(メールサイズ(大)にすると、VGAサイズにリサイズされる)。
サイズ制限なしで撮ったほうは天候が悪いことを差し引いてもなかなかリアルでよい出来。四隅の絵が流れているのはレンズが小さいので仕方がないところだ。ただEXILIMの画像に比べると、やはりディテールがつぶれ気味なのが目立つのはちょっと残念。
次はマクロ撮影した作例を2つ。
この2枚は普通のオートフォーカスモードで撮影した。近距離まで自動的にフォーカスが合うと、近距離の構図でも撮りたい絵をさっと撮れるのが便利だ。AFに1~2秒かかるが、それでもピンボケするよりはずっといい。特に花の写真は5センチちょっとまで近づいての撮影だ。
最後にレンズの歪みをチェックしてみた。
中央部がややふくれているが、カメラ付きケータイとしては悪くない。
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