写真で見る「V602SH」
光学2倍ズームを備えた「V602SH」は、ボーダフォンそしてシャープ初の回転2軸ヒンジを備えたモデルでもある。概要をまとめると共に、ファーストインプレッションをお届けする。
世界初の光学2倍ズーム付きカメラを備えたシャープ製ボーダフォン端末「V602SH」が発売になった。大きな特徴として、202万画素カメラのほかに2軸回転ヒンジを用いた「Swivel Style」(スウィーベル スタイル)が挙げられる。
外観を中心にV602SHを見ていこう。
2.5Gのハイエンド
まずは機能を簡単にまとめておきたい。秋に3Gへの本格移行を宣言しているボーダフォンだが、V602SHは2.5G。下り28.8Kbpsのパケット通信に対応した、2.5Gのハイエンドモデルだ(5月12日の記事参照)。
各種機能は3Gに匹敵する。「着うた」をはじめ、高速グラフィックスアクセラレータ搭載を前提とした「256K Vアプリ Ver.2」などに対応した。
端末固有の主な機能は以下の通りだ。
- 202万画素光学2倍ズーム、オートフォーカス付きCCDカメラ
- MP3再生可能なミュージックプレーヤー
- 赤外線通信機能
- バーコード読み取り機能
- 電子ブック閲覧機能
- テレビへの静止画/動画出力機能
- ボイスレコーダ機能
- お天気アイコン対応
- ムービー写メール対応
液晶は2.4インチ・26万色・QVGA対応と最高クラス。ただし134グラムと、ハイエンドでも110グラム台が多いボーダフォン端末の中では重量級だ。
液晶を外側にしたビューアポジション
ドコモ端末では採用例の多い2軸回転ヒンジ構造だが、ボーダフォン向けではV602SHが初めて。液晶を反転させて外側に向けた状態は「ビューアポジション」と呼ばれ、いくつかの用途に使えるようになっている。
第1の使い方はカメラ撮影だ。2.4インチの大型メイン液晶をファインダーとして写真撮影が可能。ただしグリップの仕方には最初とまどうかもしれない。
左側にはカメラが付いており、右側面にシャッターボタン。自然と右側を持つことになるのだが、液晶が右側に寄っているためグリップしにくい。左は親指と中指で前後から挟みこんでみた。右は中指と親指で上下に挟んでみた。どちらにしても片手でのグリップは安定しない
カメラの周りに撮影補助ライトとサブ液晶、スピーカーが配置されている。サブ液晶には電池残量と電波強度、現在時刻が表示されている。STNのモノクロタイプだが、バックライトが明るくコントラストも強いため非常に見やすい
ビューアポジションでは、側面のシャトルキーを使って、メール/画像/ボーダフォンライブの閲覧などが可能。側面には[クリアキー][決定キー][上下キー]に対応するボタンが並んでいる。
他社の液晶反転型と少々違うのは液晶表示の上下だ。V602SHはビューアポジションでもヒンジ部が下となる。つまり、本体を持って液晶を開け、液晶を回転させて、再び折りたたむと、画面が上下逆転してしまう。
ちなみにビューアポジションでも通話は可能だ。メニューをたどって電話をかけることも受けることもできる。受話スピーカーはオープン時と同じものを使い、マイクは本体側のヒンジ近くに設けられている。内側にマイクが隠れる形になるが感度の違いは感じない。
ちなみにアンテナは液晶背面部に内蔵されている。上の写真でボーダフォンのスピーチマークのあたりに普段使うアンテナが、ビューアポジション時に使うアンテナは先端の部分に組み込まれている。
ビューアポジションでも一通りのことはできるようになっているが、マニュアルには「ビューアポジションのまま携帯しないでください。ディスプレイを破損する恐れがあります」とも記載されている。
こうして見るとまさにコンパクトカメラ。赤外線ポートとストラップホールはヒンジ部に配置。外部メモリであるSDカードのフタには、ゴムではなくプラスチックを使っていて高級感がある。ただしSDカードは同梱されず、ダミーカードがささっているので、注意したい
各社の2軸回転ヒンジ構造に比べると、V602SHは剛性が高い印象を受けた。横回転時は、回し始めと回し終わりに少々力がいるようになっており、誤動作が少ない。
端末開閉時のクリック音が非常に小さいのも印象的だ。ヒンジ動作に伴って効果音が鳴るといったこともなく、3色のボディカラーとも、シックに抑えた色遣いをしており高級感を意識したように思える。
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