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「N900iL」は日本初のLinux携帯
ドコモの無線LAN内蔵端末「N900iL」は、OSとしてLinuxを採用した。国内でLinux OS搭載端末が市販されるのは初めて。
NTTドコモが7月13日に開発発表した無線LAN内蔵FOMA端末「N900iL」は(7月13日の記事参照)、国内向け携帯電話で初めてOSにLinuxを採用した。
特に無線LAN搭載との関係でLinuxを採用したわけではなく、「たまたまタイミングが合った」(ドコモ)のが理由。Linux採用は開発効率の向上が主目的となる。N900iLは、N900iの機能をほぼ継承しており、メニュー周りから動作まで、従来のNEC製端末と変わりはない。
今後の端末にLinux OSを使うかどうかについて、NECからのコメントは得られなかった。
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ドコモはハイエンド向け携帯電話にLinux OSあるいはSymbian OSを推奨しており(2003年12月3日の記事参照)、FOMA供給メーカーはどちらのOSを使うかをほぼ決定した。Linuxを選択したのはソフトウェア開発で協業しているNECとパナソニック モバイル。NECはLinux OS搭載端末を既に試作しており(6月2日の記事参照)、N900iLとして初めて製品化した。
Symbian OSは富士通が実際の製品に採用しており、「F2051」「F2102V」「F900i」「F900iT」と4機種に上る。三菱電機も富士通と組んでSymbian OS採用を発表しており(3月24日の記事参照)、シャープもSymbian OS採用を決定している(7月8日の記事参照)。
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