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航空機内でGSM携帯──Ericssonが機内基地局
巡航高度で電話をかけたり受けたり可能に。EricssonがGSM方式の機内基地局を開発した。2005年度後半に準備が整う。
航空機内で携帯電話を利用できる時代が着々と近づいている。
Ericssonは航空機内に搭載できるGSM方式の無線基地局「RBS2708」を開発したと発表した。
基地局は電磁式スクリーニング装置(EMSD)と一体化され、航空機搭載の電子装置や陸上の無線ネットワークと干渉することはないという。機内の基地局からの電波は、航空機に設置された衛星アンテナで静止衛星(インマルサット)に送られ、そこから地上局に送信される。
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機能は陸上システムと同様で、通信キャリアもほかの基地局と同様に管理できる。最大60の同時通話が可能で、オプションとしてデュアルバンドもサポートできる。航空乗務員のわずかな作業でGSMシステムを起動でき、乗客は巡航高度で電話をかけたり受信できるようになるという。
同システムは、2005年度後半に設置準備が整う。
現時点では、基本的に世界各国で航空機内での携帯利用は禁止されている。ただし米連邦通信委員会(FCC)は、航空機内での携帯利用を緩和する方針だ(2004年12月16日の記事参照)。日本エリクソンによると、基地局の開発は航空会社や各国規制当局の動向とタイミングを合わせて進めているという。当初、北米と欧州が対象となる見込み。
なお国内では2004年1月の改正航空法施行により、日本国籍の航空機内での携帯利用の罰則が強化されている(2004年1月15日の記事参照)。
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