調査リポート

ITmedia読者が教える「フルブラウザはこう使え」

携帯アプリとして、注目が高まる「フルブラウザ」。では一体どのような用途が想定されるのか? ITmedia読者のイチ押しは……「Google」「2ちゃん」「はてな」?

 携帯向けアプリケーションとして注目が高まる「フルブラウザ」。本格的な普及はこれからだが、携帯コンテンツのあり方を変える可能性も指摘されている(2004年12月29日の記事参照)。では実際に、どのような用途が想定されるのか、また既に使っているユーザーはどういった活用をしているのか。

 ITmediaでは6月初旬にITmedia読者を対象としたアンケートを行った。結果を公開しよう。

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フルブラウザにほしい機能とは?

 フルブラウザにどんな機能を求めるか問う項目では、「適切な折り返し表示機能」と、「JavaScriptやFlashなどへの対応」が並んでトップになった。もちろん、「パスワードマネージャー機能」「タブブラウザ」なども4割強が選択しており、決して要望が少ないわけではない。

 気になるのは26.1%を占めた「それ以外」の内容。自由記述欄を見てみると、「フレーム対応」「クッキー対応」「履歴やキャッシュをアプリ終了後も残してほしい」といった要望が並んでいる。「RSS対応」や「画像を保存したい」という声も複数あった。

 面白かったのは、操作面の改善を望むユーザーが多かったこと。皆、示し合わせたように「ドコモの“N”端末のようなニューロポインタが必要だ」と書き込んでいる。PCならマウスでHTML画面上にカーソルを合わせられるが、携帯ではそうもいかない……という部分が利用のネックになっているようだ。

 ほかに、「Operaの画面サイズ変更機能が重宝する」という感想が目立った。画面全体を“何%”といったように拡大・縮小表示する機能だが、複数のユーザーがこれは外せないと指摘していた。

どんなサイトを見ているのか?

 既存のユーザーは、フルブラウザでどのようなサイトを閲覧しているのだろうか。この問いにも、多くのユニークな回答が寄せられた。

 最も多数派だったのは、やはり「Google検索が便利だ」という意見。アンケートの質問記事で同用法を紹介したため、これに引っ張られた可能性もあるが、どこでも気軽に“ググれる”ことを絶賛するユーザーもしばしばだった。

 ほかに多かったのは「2ちゃんねるを閲覧する」。2ちゃんねるはトップ画面でフレームを利用しているが、スレッド自体はテキストベースだから閲覧しやすいのかもしれない。「はてなアンテナ」や「mixi」の閲覧も人気。ジャンル別に見ると、ブログやSNSといった自分が管理するサイト、それにニュースサイトを閲覧するという使い方が多いようだ。

 交通情報もニーズがある。「Googleは基本として、車に乗っているときに交通情報を見られるのは便利。カーナビの交通情報、特にFMは情報が遅く、Webの交通情報は非常に有効」。出先で地図を閲覧するというユーザーも多い。

 ちょっと変わったところでは、金融サービスに便利だとの見方も。「証券会社での先物売買に使用中です。携帯サイトで注文可能な場合も多々あるようにはなっていますが、PCでしか注文できないものを出先から取引する場合にはこれしか方法がないので、やむを得ず使っている状態です」。携帯サイトでは、サービス内容に限界がある場合もある、という指摘はほかにも複数寄せられた。

 数はそう多くないが、「アダルトサイト」という声もちらほら。アダルトに限らずとも、「会社でこっそり怪しいサイトを見たい」というユーザーは多いようだ。

 最後に、PCサイトをいろいろ見たがあまりお勧めできない、という厳しい意見も散見されたことを付け加えておく。

 「京ぽん(編集部注:AH-K3001Vのこと)で使っていましたが、もっさりすぎて結局携帯サイトしか見なくなっている自分がいました」。ただこのユーザーは、WINのように回線速度が速い端末でのフルブラウザ閲覧には魅力を感じる、とも付け加えていた。

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