祝「スキージャンプ・ペア」映画化~EZアワード授賞式で真島氏が暴走気味
10月31日に開催された「EZアワード3」の授賞式に、CG作品「スキージャンプ・ペア」で知られる真島理一郎氏が登場。存在感を示した。
10月31日に開催された「EZアワード3」の授賞式の会場に(10月31日の記事参照)、CG作品「スキージャンプ・ペア」で知られる映像作家の真島理一郎氏が登場した。同氏は選考委員として最優秀作品の選定を行いつつ、スクリーンで自ら手がけたクリエイティブな作品群を紹介した。
会場には「スキージャンプ・ペア実行委員会専属アナウンサー」である茂木淳一氏も登場。茂木氏は実は、KDDIのCMで「au by KDDI」のナレーションを入れるなど、auと関わりの深い人物でもある。授賞式では複数のトークセッションが開催されたが、真島氏と茂木氏がステージで掛け合いを行った時間だけ、なんともいえない独特の雰囲気が漂った。
映画化された「スキージャンプ・ペア」
スキージャンプ・ペアとは、真島理一郎氏が制作してWeb上で公開したCG映像作品(2003年3月7日の記事参照)。スキージャンプを2人一組で行うという架空の競技をテーマにしたもので、2人がジャンプ中に組体操を行うなど「ありえない」突飛な映像が話題になった。
映像はDVDとして販売されたほか、実写映像で映画化までされている。スキージャンプ・ペアがトリノ・オリンピックで正式種目に選ばれた……という、これまたありえない設定で、スキージャンプ・ペアに人生を捧げた男達の挑戦と苦悩の日々を描く「感動のヒューマンドキュメンタリー」(真島氏)だという。横では茂木氏が「ヒューマンドキュメンタリー!」とあきれ返った様子。
デモムービーで見た限り、かなりシリアスな雰囲気。「こんな危険な競技は認めるわけにはいかない」と登場人物が苦渋の表情を浮かべる一幕も。真島氏によれば、2006年新春に全国10都市程度の規模で上映されるという
実は授賞式に先駆けて、映画版スキージャンプ・ペアが東京国際映画祭で公開されていた。映画祭で同映画が「特別賞」を受賞したことも紹介され、会場は拍手に包まれた。
スクリーンには、真島氏が手がけた車の広告映像も映された。BMWのオープンカーを宣伝するものだが、車の衝撃実験に利用される人形たちが“いかに格好よくオープンカーに飛び乗るか”を競うという内容。スキージャンプ・ペア同様のシュールさを感じさせた。
「(制作にあたり)BMWは、意外と何でもOKといってくれた。ただ実は、人形が飛び乗った瞬間エアバッグがふくらんで人形の首が飛んでいく……という絵コンテも描いたのだが、これはさすがにだめだと言われた」(真島氏)
「そんなの認められるわけないじゃないですか!」(茂木氏)
真島氏のボウリングへの愛情
今回、EZアワード授賞式に真島が選考委員として参加したのには、1つ理由がある。実は真島氏はEZアワード3のテーマとなった「ボウリング」に強い愛着を抱いているのだ。
「(真島氏は)『マイピン』を2セット持ってますから。見る用と、使う用に」(茂木氏)
「ピンはYahoo!オークションで安く手に入ったりする」(真島氏)
真島氏は実際に、ピンをテーマにした映像作品も制作している。この作品は実は、スキージャンプ・ペアのDVDに収録してあるという。会場で実際に上映されたが、これがまたシュール。「のりピン」という競技の復興に努力する若者の話だが、のりピンとはボウリングのピンを横にしてその上に乗り、なんとなく上機嫌になる……という意味不明の競技だ。
「制作している3人が楽しければいいかな? というコンセプトで作られた」(真島氏)というだけあり、内容的にはかなりグダグダ。いずれにせよ、未来を担うとされる次代のクリエイター達が集うEZアワード会場にあって、真島氏と茂木氏は“先輩クリエイター”として圧倒的な存在感を示していた。
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