モバイルSuica、開始は1月28日
JR東日本の「モバイルSuica」サービスが1月28日から始まる。当初はビュー・スイカカードのユーザーが対象。ドコモ・auのおサイフケータイのうち、対応機種も発表された。
JR東日本は携帯電話を利用した「モバイルSuica」サービスを、1月28日から開始すると発表した。おサイフケータイ(対応機種のみ)にアプリをインストールすることにより、サービスを利用できるようになる。
JR東日本のSuica導入エリア各駅および東京モノレール、東京臨海高速鉄道の各駅で、携帯を利用して自動改札を通過できる。また現在Suicaを利用できる全店舗で、Suica電子マネー機能を利用できる。
カードSuicaと異なる点としては、利用履歴や残高がアプリで確認できる、入金(チャージ)や定期券購入をオンラインで行える、一般グリーン券に比べて割安なSuicaグリーン券をオンラインで購入できる、紛失した場合にバリューや定期券を再発行できるといった機能がある(11月9日の記事参照)。現在Suica定期券を利用しているユーザーは、モバイルSuicaへの切り替えができる(本人名義のビュー・スイカカードを持っている場合のみ)。
またサービス開始に伴い「モバイルSuicaコールセンター」を設置し、ユーザーのサポートを行うほか、リクルートとジェイアール東日本企画の共同事業として、モバイルSuica会員向けの無料サイトを用意する。
ビュー・スイカカードのユーザーが対象
Suicaカードと異なり、モバイルSuicaでは券売機などを使った現金でのチャージができない。バリューのチャージは、携帯の通信機能を利用したオンラインチャージでのみ行える。
サービス開始の2006年1月28日時点では、JR東日本が発行するSuica機能付きのクレジットカード「ビュー・スイカカード」を本人名義で持っているユーザーのみの対応となる。「ルミネカード」「JALカードSuica」「大人の休日倶楽部カード」などの提携カードも利用可能。2006年1月28日4時よりモバイルSuicaの会員受付を開始する。
なお12月1日から、ビュー・スイカカードに入会すると500円の「びゅう商品券」をプレゼントするキャンペーンを行う。
FOMA901iS/902iの一部と、auのおサイフケータイに対応
現在、NTTドコモ(2月22日の記事参照)とau(7月11日の記事参照)は、2006年1月28日付けでモバイルSuicaサービスに対応することを明らかにしている。
NTTドコモのおサイフケータイのうち、対応機種は「F902i」「N902i」「P902i」「SH902i」「N901iS」「P901iS」「SH901iS」。901iSシリーズでは「F901iS」「D901iS」が、FOMA 902iシリーズでは「D902i」「SO902i」が対応していないことになる。「(902iシリーズのうち)D902iは非対応、SO902iはまだ端末がないこともあり、対応するかどうかは現在のところ未定」(JR東日本広報部)
auは、現行のおサイフケータイ「W32H」「W32S」両方が対応する。ただしW32Sはそのままでは利用できず、“新バージョン”への対応が必要になる。「現在のそのままの状態では、W32SはJR東日本が求める『通過性能基準』を満たしていないため、何らかの形での対応が必要になる。ソフトウェアダウンロードという形で対応するか、店頭に端末を持ち込んでもらうことになるかは未定」(KDDI広報部)
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