赤外線でファイルを送るのだ:ビジネスで使う「W41CA」(1)
エンターテインメント系ハイエンド端末と見られる「W41シリーズ」だが、ちょっと工夫するとビジネスツールとしても活用できる。第1回は、オフィス系ファイルの閲覧から。
auの春WIN端末──W41シリーズの最大の特徴は音楽サービス「LISMO」への対応。一見コンシューマ向けに特化した端末のようにも思える。しかし、実は密かにビジネスマン向けの機能も成熟しつつあるのだ。今回購入した「W41CA」を例に、携帯をビジネスツールとして活用する一事例を紹介したい。
WordもExcelもPowerPointも携帯で
W41CAおよび「W41H」の特徴は、Word、Excel、PDF、PowerPointといったPCのオフィス系ファイルの閲覧に対応していること。では、これをどう使いこなせばいいのだろうか。
まずは携帯にファイルを送り込まなければ始まらない。最初に考えたのはEメールに添付して送ることだ。WIN携帯はパケット定額制に対応しているから、メールは送り放題。またW41シリーズからは、メールの添付ファイルをそのまま開けるようになって便利だ。しかし500Kバイトまでのファイルしか送信できないという難点がある。
こんな時は赤外線を使うといい。筆者が使っているThinkPadのように赤外線送受信ポートが付いているPCであれば、互いの赤外線受光部を向かい合わせて、W41CAを「赤外線受信」に設定するだけでファイルの送信が可能だ。赤外線は最大1Mバイトのファイルまで送信できるので、ほとんどのファイルはこれで送り込める。
1Mバイト以上の巨大なファイルの場合は、USBケーブルとW41CAを直結させて「マスストレージ」として認識させたり、「LISMO」の「au MusicPort」でファイルをコピーしたり、miniSDカードをPCで直接読み書きすることになる。
ついでに筆者PC内のExcelファイルのサイズを調べてみた。合計のファイル数は554個。うち、500Kバイトを超えたファイルは30個だった。さらに1Mバイトを超えるファイルはわずか2個。ほぼすべてのファイルが赤外線までで間に合う。一方PDFファイルは254個あって、うち123個が500Kバイトオーバー。1Mバイトオーバーのものは78個だった。PDFファイルのほうはやりとりがけっこう面倒そうだ。
もっともW41シリーズのPCドキュメントビューアーで閲覧できるのはサイズ1.5Mバイトまで。開けるサイズでも1Mバイト程度になると正常に表示されるかどうか微妙になってくるので、赤外線で送れるかどうかくらいのサイズがいい大きさでもある。
どんなファイルを入れておくか
さてこんなW41CAにどんなファイルを入れておくかだが、けっこう便利なのは、Excel表になった住所録だ。こうした住所録は、わざわざ携帯のアドレス帳に入れておくまでの頻度はないけれど、見られると便利なことが多い。筆者は既に何度がお世話になった。
もちろん個人情報が含まれる場合、取り扱いには注意したい。ユーザーフォルダの5番目「ロックフォルダ」は、開くのに常に端末の暗証番号が必要だ。ここに入れておけば、携帯のアドレス帳よりもセキュリティが高い。
auショップの連絡先──のような、Web上の情報もファイルとして取り込んでおくと便利だ。HTMLファイル(画像のほうはダメだが)もPDFなどと同様に閲覧できるからだ。
ただし、PCドキュメントビューアーで閲覧中に切り替えて電話する……といったことはできないのが玉にきず。電話番号はいったん紙にメモして、ビューアーを終了し、電話をかけることになる。
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