「F702iD」「N702iD」「SH702iD」のシンプルなカメラ機能に迫る:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(5/5 ページ)
702シリーズの「D」付きモデル3機種のカメラ機能は、はたしてどれほどの実力を持っているのか。デザインとカメラ機能の両立は可能なのか。気になる点をチェックした。
最初はほのぼのと、3枚とも撮影距離や撮影する猫が違ってたりするけど、室内の気軽な撮影での雰囲気を見てほしい。
Nは背景に微妙な縞模様が出てしまったが、色はきれいに合ってる。Fはシャープさはないが、ふわっとしたいい感じ。SHはこれも緑がかってしまった(白熱灯の部屋)。SHの場合、個体差かもしれない。
次はかなり明るい白熱灯下での小物撮影。
ノイズは多いけど色は一番爽やかなF、やはりシャープでディテールがしっかり出てるSH、その中間のNという感じになった。以前のCMOS系カメラほど室内での写りは悪くない。中の上という感じ。
最後にやっかいなマクロ。何がやっかいって端末ごとにマクロ撮影距離が違うからだ。AFじゃないのでぴったりピントが合う距離で撮らないといけない。
Nが一番近くまで寄れる。SHはあまり寄れなくて、Fがその間だけど、SHに近い感じ。同じ赤いクルマを撮ったのだが、SHだけ色がちょっと違う。実物に一番近いのはNの色だ。
702iDのカメラ機能はやはりそこそこという評価
つまるところ、702iDのカメラ機能は「普通」。デザイン重視でカメラ機能がシンプルなのはまったく構わないし、かえってシンプルな方が使いやすくて気軽に撮れるという面もある。実際、いちいちディスプレイをひっくり返して横位置で構えるのはめんどくさい。機能も、フルオートでそこそこ撮れて、いくつか遊べる機能(今回は試してないけど、Fのパノラマ撮影とか面白そう)があればいい。そういう意味では、今回の3端末は起動も書き込みもけっこう快適だし、使い勝手も悪くない。
Fはデザインを重視しすぎたせいか、カメラの位置が使いづらかったり、miniSDカードが使えない点が気になったが、そのぶんおサイフケータイとして使えるからいいのかもしれない。Nは今回唯一縦位置で普通に構えて横位置の写真が撮れる端末。SHはminiSDカードスロットの位置がバッテリの奥というのがなんとも使いづらいが、小さくて軽いのがメリット。
どの機種がいいかは人それぞれだろうが(わたしは縦位置で普通に撮れてくれた方がうれしい)、端末のバランスとしてはどれも良好だ。
各機種の画質はCMOS系センサー搭載機の真ん中くらいで、902シリーズ(特にハニカム三兄弟)と比べてはいかんのだが、CMOSセンサー搭載の「W41CA」があれだけの絵を出していることを思えば、もうちょっとがんばって欲しかったかなと思う。
今回一番画質のバランスよかったのはN、ディテールのもやっとした感じがなければ、Fというところ。SHは色が気になったのだが、個体差だったかもしれない。
でもわたしとしては、702iD三兄弟で一番気になるのはカメラの性能よりその価格。実はこのどれかを買い増ししようと思って調べたんだけど、実売価格は2万円台後半から3万円もする。902シリーズとあまり変わらないし、先日機種変更したばかりのW41CAより702iDの方が高価というのも納得がいかず、結局買いそびれました。F702iDのデザインなんか、実はけっこう気に入っていたのだが。
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