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ウィルコム、2.5GHz帯で次世代PHSの実験免許を申請
ウィルコムが2.5GHz帯を利用する次世代PHSシステムの実証実験を行うための無線局免許を申請した。
ウィルコムは4月13日、現在開発を進めている次世代PHSシステムの実証実験を行うため、2.5GHz帯の無線局免許取得を申請した。
同社では、2006年1月27日に2.3GHz帯の5MHz幅を利用する実験用免許を取得しており(1月27日の記事参照)、2月21日には報道機関向けに実験の模様などを公開している(2月21日の記事参照)。その際、次世代PHSは以下の特徴を持つことを説明した。
- 上下方向共に最高20Mbps以上のスループットを実現
- OFMDA、MIMO、高度アダプティブアレイ技術を導入
- カバーする範囲が狭い基地局を多数用意してエリアをカバーする、マイクロセル方式を前提とした高い周波数利用効率
- トラフィックの多いエリアには多数の基地局を設置するといった、システム展開の柔軟性
- 現行PHSサービスとの共存を前提とし、PHSと同じフレーム構成を採用
今回免許の申請を行ったのは、実際に次世代の広帯域移動無線アクセスシステムで利用することが想定されている2.5GHz帯。この周波数帯では、携帯電話キャリア各社がモバイルWiMAXなどの実験も行っている。「帯域は5MHz以上で申請している」と広報宣伝部。無線局の免許取得後は、8月頃をめどに虎ノ門地域のビルと郊外に1カ所ずつアンテナおよび基地局、実験設備を設置して実験を開始する。
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実験の内容は、2.5GHz帯でのOFDMシステムの伝送実験や、複数のアンテナを用いて受信パワーを一定に制御するアダプティブアレイアンテナ技術をOFDMに採用した場合の性能評価、MIMOを利用した場合の性能評価などが中心になるという。
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