ドコモが秋に導入する「BlackBerry」って何?
米国&欧州ビジネスマン必携と言われる「BlackBerry」が、ついに日本に上陸することになった。このBlackBerryとは、いったいどのような端末&サービスなのだろうか?
NTTドコモが、法人向けにResearch In Motion(RIM)のワイヤレスデバイス「BlackBerry」の導入を発表した(6月8日の記事参照)。言葉としてはよく聞く“BlackBerry”とは、一体どのようなものなのだろうか。
会社のメールが手のひらに届く
BlackBerryとは何か。一言で言うなら「テキスト入力機能を強化した携帯電話」だ。GSM/W-CDMAといった携帯のネットワークを使っているが、音声通話やSMS/MMSの送受信だけでなく、Webブラウズや、PCメールのやりとりができるのが一番のポイント。会社のメールアドレスにメールが来ると、ちょうど携帯メールのようにBlackBerryの端末に届く。Yahoo!MessangerやICQといったインスタントメッセージングにも対応しており、チャットもできる。
POP3/SMTPを利用する一般的なメールサービスだけでなく、マイクロソフトのExchange ServerやLotus Domino、Novell GroupWiseといった法人向けのグループウェアメールサービスも利用できる。グループウェアに接続する場合は、スケジューラやアドレス帳も確認できるため、ノートPCを開かなくても自分宛のメールやスケジュールを読むモバイル端末として、米国や欧州のビジネスマン必携ガジェットになっているのだ。
端末の特徴は、メールの入力がしやすいよう、大きな画面とQWERTY配列のフルキーボードを搭載していること。最近では「SureType」というT9に似た入力方式を採用し、キー数を減らしたモデル「BlackBerry 7100シリーズ」も発売されているが(2004年9月21日の記事参照)、基本的にはフルキーボード搭載となる。ドコモが導入を発表しているのもフルキーボード搭載モデルだ。
企業に導入する場合には、BlackBerry端末のほかに、RIMが提供するサーバ「BlackBerry Enterprise Server」を購入し、社内サーバとインターネットの間に立てて利用する。ユーザー1人あたり、通信費のほかに月額50ドル程度の使用料がかかる。
個人がBlackBerryを使えるよう、オペレーター(通信キャリア)がASPとしてサービスを提供するケースもある。この場合ユーザーは、VodafoneやT-Mobile、O2といったオペレーターに通信費と合わせた利用料を支払うことになる。
ドコモのBlackBerryはどのようなサービスになる?
ドコモに問い合わせたところ、企業で導入するパターンしか当初は考えていないようだ。単体では発売せず、BlackBerry Enterprise Serverと端末をセットで導入する形になる。
また、端末の日本語化は行わない方針だ。日本語のメールを文字化けせずに送受信できるようには手を入れるが、日本語入力システムは入れず、端末内のソフトも英語版のままで、ローカライズは行わないという。
なお、山根康宏氏のblogによると、韓国でもKT PowertelがBlackBerryのサービスを開始したようだ。端末には「BlackBerry 7100i」を採用しているが、やはり韓国語の入力はできないとのこと。日本や韓国へ導入する以上、2バイト文字への対応は必須。今後の対応が待たれるところだ。
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