新幹線「独りぼっち席」が話題――「2000円追加で“隣が空席”」との声、なぜ導入?
JR東海とJR西日本が提供する「S WorkPシート」がSNS上で“独りぼっち席”として大きな注目を集めている。追加料金を支払うことで隣の席が仕切られ、広々としたパーソナルスペースを確保できる点が評価されている。一方で完全な個室ではないため、利用時には周囲への配慮やマナーへの理解が求められる。
SNSを中心に、新幹線で追加料金を支払うだけで“隣が空席の状態で、自分だけの特別なスペースを確保できる座席”が話題を呼んでいる。
SNS上ではこの座席が「課金するだけで独りぼっちの席を確保できる神サービス」や「人権が確保されるシート」などと呼ばれ、長時間の移動を快適に過ごしたい一人旅の旅行者や出張中のビジネスパーソンの間で注目を集めている。特に混雑する旅行シーズンにおいて、隣の席に他人が座る“隣席ガチャ”を回避できる点が、魅力的な選択肢として捉えられているようだ。
「独りぼっち席」って何? パーティションに注目
この「独りぼっち席」とされる座席の正式名称は、JR東海とJR西日本が提供する「S WorkPシート」だ。東海道・山陽新幹線(16両編成)の「のぞみ」「ひかり」「こだま」の7号車(普通車指定席)「S Work車両」に導入された特別な座席だ。
具体的には、7号車内の一部(6〜10番)の3人掛け席の中央(B席)にパーティション(仕切り)やドリンクホルダーを設置してB席を閉鎖し、両端のA席とC席のパーソナルスペースを広く快適にした仕様となっている。
ノートPCを操作しやすいよう、手前に引き出すと傾斜するテーブルが設置されている他、前席の背もたれが倒れてきても作業に影響しにくいようにリクライニングの可動域が従来より小さく調整されているのも特徴だ。N700SのS Work車両では、従来の約2倍の通信容量を誇り、接続時間制限がない暗号化された安全な「S Wi-Fi for Biz」も利用できる。
近年、リモートワークの普及や新しい働き方の広がりを背景に、移動中であってもオフィスと変わらず生産性の高い仕事ができる環境へのニーズが高まっている。こうしたビジネスパーソンの多様なライフスタイルをサポートし、よりシームレスで快適な「モバイルオフィス空間」を提供することを目的に、2023年10月20日より本サービスが導入された。
追加料金は当初の1200円だったが、2024年5月22日の予約方法拡大(e5489や指定席券売機、窓口等)を経て、2025年5月15日の乗車分より2000円に改定された。
SNS上の声
SNS上では、この座席に対して好意的な反応が見られる。「2人分を払って確保することを思えば、2000円の追加課金だけで確実に隣が空くのは安い」という声や、「肩幅が広い人や、静かに過ごしたい一人旅、仕事に最適だ」と絶賛する意見が見られる。
また、「真ん中に仕切りを置くなら、無課金の通路側の人が得をするのでは?」という疑問に対し、SNS上では「A席とC席の両方が課金対象席のため、仕切りを挟んでお互いが課金して利用する仕組みになっており、不公平感は出ない」と納得する解説もなされている。
一方、懸念の声やネガティブな反応も見受けられる。まず、この座席を独りぼっち席と呼ぶことに対し、「悲しくなるからやめてほしい」という抵抗を示す声がある。また、本来は静かに仕事をしたいビジネス向けの車両だが、最近では騒がしい乗客が同乗することがあり、マナー面を懸念する声も上がっている。その他、リクライニングに関する配慮や、隣席の乗客のキーボードの打鍵音や話し声が気になるため「イヤフォンやヘッドセットは手放せない」という実用的な意見もある。
「S WorkPシート」は完全な個室ではない
このように、追加料金だけで手軽にパーソナルスペースを確保できるS WorkPシートは非常に画期的な座席と評価できる。独りぼっちの席や一人の専用個室のようだと表現されるものの、あくまでも通常の客室内に設置されたパーティションによる仕切りであり、完全な個室ではない点には利用の際に注意が必要だ。
周囲からの視線は遮られて一人の世界に没頭しやすくなるが、周囲の乗客のキーボードの打鍵音や携帯電話の通話などは「最低限の作業音」としてお互いに許容するルールになっている。完全な静寂を期待してしまうと期待外れになる可能性があるため、ヘッドフォンやイヤフォンを併用するなど工夫が必要だ。
おことわり
- ネット上の意見は、文脈の変わらない範囲で体裁を整えています
- 画像は全てJR東海のニュースリリースや公式サイトより引用
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