高速だから1Gメモリが効いてくる──“ハイスピード・ギガケータイ”「F903iX HIGH-SPEED」のこだわり(2/2 ページ)
1Gバイトの内蔵メモリを搭載したHSDPA端末「F903iX HIGH-SPEED」のキャッチフレーズは“ハイスピード・ギガケータイ”。富士通が考えるハイスピードFOMAのあり方と、機能面、デザイン面のこだわりについて聞いた。
ドコモの第2世代HSDPA端末では、ミュージックチャネルを最大2番組まで設定でき、最大容量が10Mバイトに拡張されたビデオクリップ(10Mバイトiモーション)を視聴可能になった。「せっかくF903iX HIGH-SPEEDで、従来のFOMAよりリッチなコンテンツを楽しめるようになったのだから、メモリ容量を気にせず高速通信の醍醐味を味わってほしい」というのが企画開発陣の想いだという。
「“面白そう”と思ったコンテンツは、迷わず高速通信でサクっと落とす──。これがハイスピードFOMAの楽しみ方だと思うのです。そんなときにメモリ残量を気にしていたら、楽しみも半減してしまう。高速FOMAだからこそ、1Gバイトメモリを搭載する意味があるのです。もちろん、最大2Gバイトに対応するmicroSDスロットも搭載していますから、最大3Gバイトのメモリを使えることになります」(高梨氏)
実際、待たずにコンテンツをダウンロードできるのは快適であり、クオリティが向上した動画コンテンツの中にはワンセグを超える画質のものも出てくるなど、リッチコンテンツを楽しむための環境も整いつつある。こうした次世代コンテンツを利用するには大容量メモリがあるに越したことはない。そこを先取りしたのがF903iX HIGH-SPEEDというわけだ。
“携帯で音楽”へのこだわり──1Gバイトメモリ+FMトランスミッター
F903iX HIGH-SPEEDは、音楽機能が充実しているのも特徴の1つ。1Gバイトのメモリを内蔵したことで、着うたフルなら約470曲(1曲1.5Mバイト換算)、Windows Media Audioなら約126曲(1曲あたりのビットレート192kbpsで4分換算)を保存可能になった。月額1980円で250万曲が持ち歩き放題になるNapster To Goにも対応しており、これらの楽曲もmicroSDを買い足す必要なく、内蔵メモリに保存できる。
これまでの端末は本体の内蔵メモリ容量が少なかったため、内蔵メモリにNapsterの楽曲を保存するという用途は「考慮していなかった」と高梨氏。HSDPAへの対応で大容量コンテンツを高速ダウンロードできるようになり、本体メモリを積み増ししたことから、Napsterへの対応を図ったのだという。
“閉じたまま聴く”利用スタイルも重視しており、本体側面にはプレーヤーの起動や前後曲へのスキップ、早送り/巻き戻し操作が可能な「ミュージックコントロールキー」を搭載した。サブディスプレイがないため、折りたたんだ状態で起動しても曲名などは分からないが、早送り/早戻し時などにLEDを光らせて操作の結果をフィードバックするなど工夫している。
音質に関しても「イヤフォンで聴いた時の音の良さにこだわった」といい、「デジタルオーディオプレーヤーのレベルには持ってきている」と自信を見せる。
音楽機能のもう1つのこだわりが、FMトランスミッターを搭載した点だ。「たくさん音楽を保存できるだけに、それを携帯のみに留めるのはもったいない。家ではステレオに飛ばして、ドライブに出かけたらカーステレオに飛ばして──というように、“携帯で音楽”の世界を広げようという試みです」(高梨氏)。
気になるコンテンツをすぐにダウンロードできる高速通信と、それを受ける大容量メモリ、保存したデータをさまざまなシーンで楽しめるFMトランスミッター。富士通が考えるハイスピードFOMAは、“HSDPA端末の入口から出口までをサポートする、SF映画タッチの携帯電話”という形で製品に結実した。
横画面で楽しめる“GRADIUS”を落とせます
ディスプレイ部を90度傾けると横UIで各種機能を使えるのが、ヨコモーションの特徴だ。ほぼ全てのUIが横画面用に作り込まれているが、iアプリについてはコンテンツプロバイダの対応が必須となる。横UIに対応した端末はまだ少なく、対応がなかなか進んでいないのが現状だ。
富士通では、端末内に横UIのフル画面で使える「A列車で行こうi for F」をプリセットするのに加え、メーカーサイト「@Fケータイ応援団」(「iMenu」→「メニュー/検索」→「ケータイ電話メーカー」)で「GRADIUS for @F」を配信している。
通常サイズのiアプリだと横が切れてしまうが、フル画面の横UIならポータブルゲーム機感覚で楽しめる。敵機の動向が気になるシューティングゲームで、その効果はてきめんだ。
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