1100シリーズは携帯電話と同じ感覚で使えるWindows Mobile端末──ドコモ永田氏(2/2 ページ)
ドコモが発表した1100シリーズのWindows Mobile端末は、「携帯の形をしたWindows Mobile端末」だとドコモの永田清人氏。新端末で、ハイエンドコンシューマーユーザーもターゲットにして市場拡大を狙う。
無線LAN、Bluetooth、FeliCaなど、豊富な機能を搭載──富士通製「F1100」
永田氏に続き登壇した富士通の経営執行役上席常務、伊藤公久氏は「富士通にとって、新しい機能や分野にチャレンジするための戦略商品だ」とF1100を紹介した。ターゲットは主に法人ユーザーになるが、現行のモバイルソリューションに加えて、新しい提案ができる付加価値製品と位置づけている。
Windows Mobileの採用は、富士通にとって“新しいチャレンジ”の1つだと伊藤氏は言う。Windows Mobileには、PC向けのWindows と同じ環境でアプリケーションの開発ができるため、業務用システムが容易に作れるという利点がある。
特徴的なのは、HSDPAとIEEE802.11a/g/bの無線LANに対応する点で、社外では高速な通信が可能なスマートフォン、社内ではVoIPを利用した内線電話として利用可能だ。F1100は、Windows Mobile端末としては初めてPASSAGE DUPLEに正式に対応。ビジネスmopera IPセントレックスもサポートする。
企業ユースもしっかりサポートするため、富士通製ハイエンド端末ではおなじみの指紋認証によるセキュリティを搭載するほか、遠隔操作で端末をロックする機能、遠隔で端末内のデータを消す「リモートワイプ」機能なども提供。FeliCaを搭載するため、入退館管理や鍵などとしても使え、最大限のセキュリティを確保している。
最後に伊藤氏は「F1100は、企業向けのソリューションビジネスで使っていただくことを強く意識した、富士通ならではの商品。多くの方に使っていただきたいとお願いすると同時に、富士通自身も自社のキーコンポーネントの1つと位置づけ、さまざまなモバイルソリューションに利用し、活用していきたい」と語った。
TouchFLO技術を採用したHTC Touchの3G版──HTC製「HT1100」
台湾HTCからは、最高経営責任者のピーター・チョウ氏が来日し、HT1100を紹介した。HT1100は、2007年6月に発売した「HTC Touch」をベースに開発されているため、チョウ氏はHT1100を「HTC 3G Touch」と呼ぶべきもの、と紹介した。
HTC Touchには、ユーザーが指1本でさまざまな操作を行える「TouchFLO」技術が搭載されており、ダイヤルキーを持たない端末ながらも快適な操作性を実現している。これは「ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現した新しい技術」(チョウ氏)で、指先のジェスチャーをしっかり認識できるという。「スムーズに自然な形で指を動かすだけで、目的の動きが達成できる」(チョウ氏)
今回発表されたHT1100は、このTouchFLO技術を継承しつつ、HSDPA対応に進化させ、スライド式のダイヤルキーを搭載して、日本で一般的な携帯電話との親和性も高めたモデルだ。ドコモ向けにマナーモードやドライブモードなどを追加しているほか、FOMAプラスエリア(800MHz)対応のためのスペックも盛り込んでおり、ドコモとの共同開発という形になっている。
待受画面にはWindows MobileでおなじみのTodayではなく、独自の「HTC Home」を採用。時計や天気予報、ランチャー、音量操作などに対応しており、携帯電話のように操作できる。
アプリはWindows Mobileに標準搭載のものに加え、オーディオプレーヤーやFMラジオ、YouToube Mobileの動画も視聴できるストリーミングメディア、インターネット接続やメールアカウントを自動設定してくれるmoperaUユーティリティなどを用意するなど、細かく手が加えられている。Bluetoothを搭載しており、音楽がワイヤレスで再生できるほか、外付けキーボードの接続などもサポート。ヘビーに使いこなしたいユーザーにも十分な機能が備わっている。
「HT1100は、TouchFLOのテクノロジーとHTCの革新的な新ユーザーインタフェースにより、ユーザーは簡単にさまざまな操作ができる。サイズはコンパクトで軽く、デザインもスマート。一般のコンシューマーユーザーにも魅力的な端末になっていると思う」(チョウ氏)
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