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高機能機種に「買い控え」傾向──新モデル登場を“待つ”時期に携帯販売ランキング(8月20日~8月26日)(1/2 ページ)

2007年の夏商戦が終わり、夏の新機種はおおむね出そろった。携帯各社は9月の敬老の日需要を見込む「親向け」端末をプッシュし始め、らくらくホン、簡単ケータイ、「追加支払い0円、家族との通話0円」端末などの人気が高い反面、「そろそろ次」という声も上がってきたようだ。

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らくらくホンは人気継続──高機能機種に急激な落ち込み、なぜか


FOMAらくらくホンIII

 8月も終盤。今回は新機種の発売もなく、ランキングの動きは穏やかになってきた。

 首位は2006年10月発売の「FOMAらくらくホンIII」(富士通製)が獲得。夏の新機種の勢いが落ち着いてきた8月第2週に首位を奪還した本機は、連続首位記録を「3」に伸ばした。続いてシャープ製の「SH904i」、ワンセグ搭載の「SH903iTV」、富士通製の「F904i」、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P904i」がランクインした。

 順位の入れ替えは下位のみで見られる。今回はシャープ製の「SH703i」が前回10位から7位に、防水性能を備える富士通製の「F703i」が前回のランク圏外から10位にそれぞれ順位を上げた。形状やコンセプトが大きく変わらない夏の新機種「F704i」ではなく、安価な春モデルの方が売れるのは、すでに商戦期が終わり、ユーザーの需要が変化した時期にあることを改めて物語る。

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 904iシリーズは2位にSH904i、4位にF904i、5位にP904i、9位に三菱電機製の「D904i」が入ったが、初登場週の5月第4週に首位を獲得したNEC製の「N904i」が今回、ランク圏外に落ちた。N904iはワイドVGA(480×854ピクセル)表示対応の高解像度ディスプレイとFOMAハイスピード(HSDPA)を採用し、タブ切り替え対応のフルブラウザを搭載する高機能端末だ。

 NTTドコモの中村維夫社長は、2007年冬商戦向けモデルに「ワンセグ、HSDPA、国際ローミング(3G/GSM)」を全機種に標準搭載することを示唆しており、そろそろ、“それ”と予想される「905i」シリーズの話も聞こえてきた。904iシリーズの中では“プレ905i”などと呼ばれ、ハイエンド志向のユーザーに支持されたN904iの落ち込みは、そのままこれらユーザーを中心に、すでに「買い控え」が始まっていることを感じさせる。

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