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香港のDistacomグループ、アイピーモバイルの支援で合意――通信方式は変更へ
サービス開始の期限が11月9日に迫っているアイピーモバイルが、香港の通信事業者Distacomグループに支援を要請していたことが分かった。同社によればディスタコムは、資金面を含めて支援することで合意したという。
携帯電話の新規参入事業者の1社で、開業期限が11月9日に迫っているアイピーモバイルが、香港の通信事業者Distacomグループに支援を要請していたことが分かった。アイピーモバイルによると「資金面も含めて支援いただくことで合意した」(アイピーモバイル広報)という。ディスタコムの出資比率は過半数以上になる見込みで、資金調達は新株発行による増資をメインに、ファンド融資と組み合わせるなどの方法を検討する。
またDistacomグループの合意を受け、通信方式を「TD-CDMA」から、中国通信キャリア大手のChina Mobileなどが試験サービスを開始しているIMT-2000の標準規格「TD-SCDMA」に変更することも明らかになった。
アイピーモバイルについては、たび重なる筆頭株主の交代で、開業期限の11月9日にサービスを開始できるかが懸念されているが、「サービス開始当初は、都内の限られた地域でTD-CDMA方式のデータ通信サービスを提供する予定」(同社広報)とし、以降順次、TD-SCDMA方式のサービスを提供する計画だという。通信方式を変更する場合は総務省に届け出る必要があるが、同社では「なるべく早く申請する」(同社広報)としている。
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