さらに写真で解説する「W61SA」
世界で初めて3インチ有機ELを搭載したのが、三洋電機製のフルスライド端末「W61SA」。「ネクストスタイル、ネクストディスプレイ」をコンセプトに、大画面と相性がいいAV機能の使い勝手にこだわった。
世界初の3インチ有機EL搭載機として登場したのが、三洋電機製のフルスライド端末「W61SA」だ。フロント面のディスプレイ下部にタッチセンサーを搭載しており、ワンセグやデジタルラジオ、FMラジオ、音楽プレーヤー、カメラの5つの機能を閉じたまま起動し、各種操作を行える。
おもなターゲットとするのは、AV機能に対する関心が高い20代の男性層と、スライド型を使ってみたいと思いながらも、なかなか踏み切れないユーザーだと三洋電機 パーソナルモバイルグループ テレコムカンパニー 国内事業部の横田希氏。「“十字キーとダイヤルキーが離れている”“表に出ているキーの誤操作が心配”などといったスライドモデルの不安要素がないため、折りたたみ型や回転2軸を使っているユーザーでも移行しやすいと思います」(横田氏)
W61SAはソフトキーやクリアキー、十字キーがスライドの内側にあり、フロント部のキーには静電式のタッチセンサーを採用している。タッチセンサー部は指で触れないと機能しないので、誤操作の心配がない。メインディスプレイの保護パネルには強化ガラスを採用。有機ELと強化ガラスを密着させることで光の乱反射をおさえており、蛍光灯下でも画面が見やすいという
スライドオープンで“別世界”――こだわりのカラーリング
デザイン面では、スライドを開いたときの“色や質感の違い”にこだわった。端末を閉じた状態では、ディスプレイをふちどるブラックやホワイト、ピンクのフレームのみがアクセントになっており、スライドを開くとメタリックでビビッドなカラーに彩られた操作部が現れる。「デザインコンセプトは“別世界”。閉じた状態のボディはつややかでクリアなのですが、ダイヤルキーなどがある操作部にはメタル素材や派手な色を使って異なる雰囲気に仕上げています」(横田氏)。イノセンスホワイトとグレースピンクのキーフレーム部には、金属の粉を蒸着させる多重蒸着塗装が施され、ヘアライン加工とあいまって高級感の演出に一役買っている。
もう1つ、デザイン面でユニークなのが「イルミキー」だ。スライドオープン時や通話/メールの着信時、赤外線やBluetoothの通信時などに、タッチセンサー部からダイヤルキー部までが光るというもので、「例えばメールの入力時などにメールが届くと、光って着信を知らせてくれる」(横田氏)。なお着信時にはディスプレイ左上のWINロゴも光り、不在着信もこのロゴの点滅で把握できる。
- ↓着信時やスライドオープン時に光るイルミキー
初代KCP+の「W54SA」との違いは
W61SAは「W54SA」に次ぐ2代目のKCP+端末で、ダイヤルキー部分をタッチパッドのようになぞって文字を入力できる「スムースタッチ」やBluetooth、EZ・FM、au oneガジェット、マルチウィンドウ(2画面表示)に対応する点などはW54SAと同じだ。
W54SAにはなく、W61SAで新たに対応したのは、(1)AVコンポやカーステレオに音楽プレーヤーの楽曲を飛ばせるFMトランスミッター (2)au Smart Sports (3)ワンセグの番組に合わせて画質を切り替えられる「鮮やか画質モード」の搭載 (4)ディスプレイ下部にその日の予定やニュースフラッシュの情報をテロップ表示する「マイ・インフォメーション」の搭載などだ。
なお、色の再現性に優れ、素早い動きに追従する有機ELを搭載したW61SAには、3Dのドナルドダックが待受画面で動き回る「ケータイアレンジ」がプリセットされる。「動きや奥行き感がしっかり出て、キャラクターがスムーズに動きます」(横田氏)
W61SA | W54SA | |
---|---|---|
ボディ形状 | フルスライド | スライド |
サイズ(幅×高さ×厚み) | 51×108×17.3ミリ(暫定) | 50×109×18.9ミリ(最厚部約20ミリ) |
重さ | 約139グラム(暫定) | 約144グラム |
メインディスプレイ | 3インチフルワイドQVGA(240×432ピクセル)有機EL | 3インチワイドVGA(480×800ピクセル)IPS液晶 |
カメラ | AF付き有効約199万画素CMOS(6軸手ブレ補正) | AF付き有効318万画素CMOS(6軸手ブレ補正) |
データフォルダ | 100Mバイト(予定) | 800Mバイト |
発表会場で展示されていた端末はまだ試作機で、最終製品とは異なる部分もある点はお断りしておく。
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