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Nokia、未来の「ナノテク携帯」コンセプトを発表

自由に形を変えられる透明な携帯端末など、ナノテクノロジーを活用した携帯の「将来形」を、Nokiaがニューヨーク近代美術館で発表した。

 ナノテクノロジーを活用すれば、曲げたり伸ばしたりできる透明な携帯端末も可能に――フィンランドのNokiaが2月25日、「未来の携帯電話」のコンセプトを発表した。「Morph」と名付けられたこのコンセプトは、同社の研究機関Nokia Research Center(NRC)と英ケンブリッジ大学の共同研究から生まれたもの。米ニューヨーク近代美術館(MoMA)で24日から行われている展示「Design and the Elastic Mind」のカタログや、MoMAの公式Webサイトで取り上げられている。

 ナノテクノロジーにより実現できるという「究極の機能」には、自由に形を変えられる材質や透明な製品、表面自己洗浄機能などが含まれる。「Morphの要素は、向こう7年のうちには携帯端末に統合可能になるかもしれない」とNokia。ハイエンド端末での利用を皮切りに、将来的には、ナノテクノロジーが低コスト製造につながる可能性もあるとしている。


Morphのコンセプトモデル。携帯するときは下の画像のように曲げて腕輪状に

 Nokiaとケンブリッジ大学は、2007年3月に提携を発表。NRCが同大学構内に研究施設を開設し、ナノテクノロジーなどを対象に、複数の学部と共同研究を行うことになっている。Nokiaは「NRCでは、携帯端末の形態や機能を改革する方法を考えている」とコメント。今回のMoMAでの展示については「芸術と科学の組み合わせにより、より多くの人々にナノスケールの可能性を紹介できれば」としている。

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