リアライズ・モバイル、NFCを活用した会員管理システムを開発──FeliCaとMIFAREに対応
リアライズ・モバイル・コミュニケーションズが、「Near Field Communication(NFC) 」を活用し、FeliCaとMIFAREに対応する会員管理システムを開発した。2008年4月から販売を開始する。
リアライズ・モバイル・コミュニケーションズは3月4日、ソニーとNXPセミコンダクターズが共同開発した近距離無線通信規格「Near Field Communication(NFC) 」を活用し、モバイルFeliCa、カードFeliCa、MIFARE、ICタグなど、さまざまな形状、規格のICカードを、1つのリーダ/ライター、POSなどで処理が可能な会員管理システムの販売開始を発表した。
同社は2004年3月からFeliCaに対応したPC-POS会員管理システムを提供しているが、今回、同システムをNFCに対応させ、2008年4月から販売を開始する。これにより、モバイルFeliCa対応携帯電話のユーザーにはモバイルFeliCaの会員証を配布し、それ以外のユーザーには比較的安価なMIFAREを配布するといったことが可能になる。またクーポンなどの処理は、さらに安価なICタグを活用するなど、媒体ごとのメリットを1つのハードで実現可能。海外で普及しつつあるMIFAREを活用し、国際間で互換性のあるアプリケーションの開発も予定している。
同システムはすでにFUJI ROCK FESTIVALオフィシャル・ショップ「岩盤」で利用されている。今回、岩盤の会員システムもNFCに同時対応し、3月1日のFUJI ROCK FESTIVALの早期割引チケット販売で稼働した。商用でFeliCaとMIFAREの会員証を同時に配布、処理した事例は日本初となる。
リアライズ・モバイル・コミュニケーションズは今後、同会員管理システムを軸にチケットレスサービス、ポイント管理サービス、クーポンシステムなどさまざまなサービスを提供する計画。
関連記事
- ソフトバンクら7社、NFCによる非接触決済携帯の実証実験──国際的なサービス展開見据え
ソフトバンクモバイルやマスターカード、Samsung電子ら7社は、携帯による国際規格に対応した非接触決済の実証実験の検討を開始すると発表。マスターカードのPayPassなどを利用した実証実験を2008年度に行う。 IC CARD WORLD 2007:「インターナショナルおサイフケータイ」も夢じゃない――ソニー
非接触ICの代名詞となったFeliCaだが、日本とアジアの一部で使えるローカル規格であるため、現状、米国や欧州でおサイフケータイは利用できない。しかし日本だけでなく、海外でも使えるおサイフケータイの実現に向けて、開発が進んでいるという。NFCの真のメリットは“直感的インタフェース”
FeliCaおよびMifareと互換性を持ち、双方向通信も可能な国際規格──それがNFCだ。家電などデジタル機器間の情報を、“手渡す”イメージでやりとりできる技術として期待される。- SanDiskのメモリカードでNFC決済機能提供
PhilipsのSmartMXチップをSanDiskのTrustedFlashメモリカードに組み込んで、携帯電話でNFC技術を使った決済ができるようにする。 - CeBIT 2004:“タッチ”で認証~Nokia、Philips、ソニー、NFC Forum設立
FeliCaと互換性を持つ近距離無線規格「NFC」を巡って、Nokia、Philips、ソニーの3社がフォーラムを設立。家電機器をつなげる新しい“橋”として、NFCの普及を後押しする。 - 近距離無線規格「NFC」が国際標準規格に
非接触ICチップの雄であるFeliCaと互換性を持った、近距離無線通信規格「NFC」が国際標準規格として承認された。ソニーは、コンシューマーエレクトロニクス機器へのNFC搭載に向けて事業展開を進める。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.