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携帯各社、フィルタリング見直し 既存契約者の原則加入を延期
携帯・PHSキャリア各社は総務省の要請を受け、18歳未満の既存ユーザー向けフィルタリングの原則適用を延期する。
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコムの4社はこのほど、今夏に実施予定だった、18歳未満の既存ユーザー向けフィルタリング原則適用の開始を延期すると発表した。総務省が4月25日に発表した要請を受け、フィルタリングサービス改善に取り組むとしている。
各社は昨年12月、増田寛也総務相の要請を受けてフィルタリング強化策を検討。今年4月から、未成年が新規加入する際は、親が不要と申し出ない限りフィルタリングの導入を義務付けており、今夏からは、未成年の既存契約者にも同様にフィルタリングを導入する計画だった。
だが「一部キャリアが導入しているホワイトリスト方式のフィルタリングでは、健全なサイトにもアクセスできなくなる」といった問題が指摘されており、総務省は25日、携帯・PHS各社に対し、改善策として「ブラックリスト方式を採用する」「民間の第三者機関が健全と認定したサイトは閲覧可能にする」「ユーザーが個別に、閲覧可能なカテゴリーを指定できるようにする」などといった対策を検討するよう要請した。
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