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操作性やレスポンスが向上、8.1Mピクセルならではの描写力はさすが──「EXILIMケータイ W63CA」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/5 ページ)

待望の2代目“EXILIMケータイ”「EXILIMケータイ W63CA」が登場。国内携帯カメラ最高クラスの8.1MピクセルCMOSをはじめ、顔認識AFや逆光補正機能など、デジカメのトレンドもしっかり取り入れて大きく進化した。今度もどれだけ“EXILIM”しているのか、早速その画質と使い勝手をじっくりチェックしていこう。

カシオ計算機製の「EXILIMケータイ W63CA」(チタニウムゴールド)。このほかシャインピンク、アイスホワイト、メタルグリーンの計4色で展開する。レンズの周りにLEDを内蔵し、撮影時にほわっと光る。デザインもスピーカーがなくなってよりすっきりした印象

 カシオ計算機のデジタルカメラ“EXILIM”ブランドを冠したケータイ「EXILIMケータイ W53CA」から約1年半、待望の後継モデルが登場した。それがauの2008年秋冬モデル「EXILIMケータイ W63CA」(以下、W63CA)である。

 “EXILIM”らしいデザインコンセプトはそのまま継承し、カメラの画素数を5Mから8.1Mピクセルに向上。顔検出AFや逆光補正機能、ISO感度マニュアル設定機能など、デジカメのトレンドをうまく取り入れて刷新された印象だ。

 では、詳しく仕様を確認していこう。

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 撮像素子は国内ケータイカメラ最大クラスとなる8.1Mピクセル(有効809万画素)のCMOSセンサー。レンズスペックから判断すると、センサーのサイズはおそらく1/2.5インチ。レンズは28mm相当の広角系単焦点だ。

 ディスプレイを裏返して折りたたむ“デジカメスタイル”にすると、カメラ機能に特化した“EXILIMメニュー”が表示される。本体側面のシャッターキーでカメラを起動、同じく側面の上/下キーの操作で「クイックアルバム」(撮影した写真を再生する機能)が起動する。クイックアルバムは内蔵メモリ(DF:データフォルダ)とmicroSD用それぞれに用意する。

 さらにさっとカメラを起動したい場合は、デジカメスタイルと連動してカメラが起動するよう設定するとよい。カメラの起動は約2秒と迅速。よく写真を撮る人にお勧めの設定だ。

よりカメラらしくなったレンズ部。フォトライトが2つに増えたことと、レンズ周りのデザインがより精悍になった。microSDスロットはバッテリーカバーを外してアクセス。より大容量のmicroSDHCに対応しないのが残念
デジカメスタイルでの撮影は[MULTI]キーを除く側面のキーで操作する。シャッターボタンはより大きくなった。もちろん半押しによるAFロックが可能で、押し心地も上々。ちなみに、この角度でも画面の内容がなんとなく判別できる。発色性がよく広視野角な有機ELディスプレイならではのメリットだ

 W63CAで写真を撮るときは、端末を横向きに構えるこのデジカメスタイルが基本。VGAサイズ以上の写真は常に横位置で記録される。

 デジカメスタイル時は本体側面(横向きに構えると上面)にあるキーで操作する。小さく、正面から見えないサイドキー操作はどうしても操作効率が悪くなりがち。それは前モデルのW53CAも同じだった。メニュー構成も効率的でなく、ときどきイライラしたものだ。

 一方、W63CAはこの点が大きく改善された。メニューの基本構造は大きくかわらないが、アイコンの図柄で現在設定してあるモードを確認しやすくなり、マクロモードやフォトライト、ベストショット機能など、よく使う設定項目が前の方に移ったので素早くセットできるようになった。露出補正が1つ下の階層に行ってしまったのは残念だが、全体的にかなり見やすく使いやすくなったのは確かだ。

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