KDDI、.NET資産を使ったBREWアプリを開発できる「.net by au」を発表
KDDIは、マイクロソフトの「.NET Framework」と互換性があるBREWアプリ開発用プラットフォーム「.net by au」を発表した。.net by auで開発されたアプリは、シャープ製の法人向け端末「E05SH」「E06SH」上で動作する。
KDDIは1月21日、「.NET Framework」との互換性を持ったBREW向けアプリケーションプラットフォーム「.net by au」(ドットネット バイ エーユー)を発表した。2009年春の提供開始を予定している。価格は無料。
マイクロソフトが提供する.NET Frameworkは、Windows上で動作するアプリケーションプラットフォーム。Windows PCやWindowsサーバ、Windows Mobile端末など、異なる種類のWindows環境であっても、互換性のあるプログラムの開発、実行環境を提供する。
今回KDDIが発表した.net by auは、au携帯電話向けのアプリケーションプラットフォームであるBREWに、.NET Frameworkとの互換性を持たせるもの。.NET Framework環境でのアプリ開発を通じて蓄積されたさまざまなノウハウやソフト資産を、au端末向けアプリに流用できる。また、Bluetoothを搭載したau端末やWindows搭載PC、各種機器との間でセキュアなBluetooth通信を行い、各デバイスのアプリケーションが容易に連携できる基盤も提供する。
.net by auは、Windows XPを搭載したPCのほか、法人向けのシャープ製携帯電話「E05SH」「E06SH」上で動作する。なお、.net by auアプリケーションの開発には、別途「Microsoft Visual Studio 2008」が必要。KDDIは、.net by auと合わせてセキュリティアプリケーションやユーティリティアプリケーションなどもあわせて提供するとしている。
KDDIソリューション事業統括本部 ソリューション商品企画本部長の小林昌浩氏は、法人向けソリューションにはさまざまなニーズがあり、Windowsアプリケーションの資産を生かせる.net by auがそれをサポートできると説明する。
KDDIはauの法人端末向けに、企業のニーズに合わせてBREWアプリをカスタマイズするサービスを提供しているが、企業の多様なニーズに対するレスポンスや柔軟性を考えたときに、「別の手があっていいのではないか」と考えたという。「BREWに比べて技術者の確保が容易であり、すでにあるソフトを転用できるケースもあるので、短納期・低コストでの開発が可能になる」(小林氏)
なお.net by auには、PCと端末との間にBluetoothを利用したセキュアなリンクを張る仕組みを用意する予定で、「これまで以上にPCとの連携動作を密にできる、ソリューションの核になるような種を仕込もうと考えている」と小林氏。3月中旬をめどに発表の場を設け、詳細を明らかにするとした。
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