インタビュー

“継承”と“進化”──「P-02A」はスピードセレクターに何を求めたか開発陣に聞く「P-02A」(4/5 ページ)

かつての“D”端末に採用された「スピードセレクター」を正式に継承した、パナソニック モバイル製のスライド端末「P-02A」。“継承”とは見た目だけでなく、その秀逸な使い勝手も含めてなのか。そもそもなぜスピードセレクターを採用したのか、P-02Aの開発チームに話を聞いた。

「スイングスライド」でプラスαの進化と使い勝手を

 スピードセレクター以外に、ディスプレイが弧を描くように開く「スイングスライド」機構もポイントの1つ。円弧状とすることで画面に角度が付き、総じてダイヤルキーと十字キーの段差が少なくなる、見やすさと使いやすさを両立させる技術だ。

ディスプレイが円弧状に開く「スイングスライド」
手前から通常スライドボディのP905iTV、「スイングスライド」のP-02A、折りたたみボディのP-01A。P-02Aはダイヤルキーも円弧状なので、実際に手に持つともう少し画面が起きる

 「よくあるスライド端末は構造上、ディスプレイがまっすぐ伸びます。このため、向こう側に倒れすぎているよう錯覚してしまうことがあります。以前からダイヤルキーと十字キーに段差が生じることも含めて、もっといいものにできる余地があると思っていました」(大平氏)

 スイングスライド構造にすることで、このデメリットはかなり改善する。(円弧状なので正確に何度だというものではないが)ダイヤルキーの操作面と画面の角度を、よくある折りたたみ端末の角度に近い170度ほどになるよう調整した。ちなみに円弧の動きはスライドレールそのものを円弧状にすることで実現。高さを抑え、強度もより確保できるワンピース構造の部品を新たに開発した。

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 「角度が少し違うだけで天井の蛍光灯などの写り込みが少なくなります。これでだいぶ見やすさが変わります」(大平氏)

スイングスライドの構成部品。レールが円弧状になっている

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