コラム

第23鉄 位置情報ゲーム『コロプラ』で“130円大回りの旅”を満喫(計画編)杉山淳一の +R Style(2/5 ページ)

「130円大回り乗車」をご存じだろうか。“JRの初乗りきっぷでどれだけ遠回りできるか”という遊びだ。実際にやることはないと思っていた筆者は、ある携帯ゲームがきっかけで、ついに“大回り”を実行してみることにした。

 東京近郊区間は、首都圏のベッドタウンの拡大に合わせるように拡大されてきた。最近では2009年3月14日に新たな区間が編入された。内房線・外房線・成田線の全区間に及んだため、房総半島一周の大回りも可能になった。東京から神田まで130円のきっぷを買って、京葉線・内房線・外房線・総武線・山手線に乗ってもいいというわけだ。2ちゃんねる鉄道板(まとめwiki、参照リンク)によると、現在の大回り最長ルートは常磐線の北小金-馬橋間で1039.2kmとのこと。経由駅を並べると、北小金-友部-小山-高崎-大宮-高麗川-八王子-橋本-茅ヶ崎-大船-横浜-品川-川崎-立川-西国分寺-武蔵浦和-赤羽-南浦和-西船橋-佐倉-松岸-成東-大網-安房鴨川-蘇我-東京-錦糸町-秋葉原-神田-新宿-日暮里-馬橋となる。


究極の大回りルート(2009年3月版。詳しくはGoogleMapで

 この大回りルートは発着駅を指定しているところが興味深い。なぜなら、大回りルートは一筆書きなのでつなぐと輪になるはず。その輪を切ったところならどこでも成立できる――そう思うのが普通だ。しかしこのルートを見ると、北小金と馬橋の間に新松戸駅があり、武蔵野線が横切っている。大回りルートは途中でこの武蔵野線部分を経由させている。故に、武蔵野線と常磐線の交点、新松戸を挟んだ両側の駅が起点と終点になるのだ。すごい。私にはとても思いつかない。このアイデアには感動した。

 もっとも、こんな旅は実際には不可能だ。130円区間のきっぷの有効期間は当日のみ。始発から終電までの間に、これだけの距離を乗車することはできない。唯一可能性があるのは、終夜運転を実施する元日。0時を過ぎてきっぷを買えば、そこから約24時間も乗れるからだ。毎年のようにチャレンジャーが現れて、ブログなどで披露する人もいる。

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