これはもしやドコモ版“格安スマホ”? 安い・高品質・使いやすい戦略モデル「AQUOS EVER」:名前の由来もすごい(1/2 ページ)
ドコモの「AQUOS EVER」はスペックを抑えることで端末価格を下げ、ケータイユーザーの乗り換えを狙った戦略モデル。スマホ初心者向けの配慮も盛り込まれている。
NTTドコモは5月13日、シャープ製のAndroidスマートフォン「AQUOS EVER SH-04G」を発表した。OSはAndroid 5.0。1.2GHzのクアッドコアプロセッサ、約5型のHDディスプレイを搭載するミドルレンジのモデルだ。発売は6月中旬を予定している。
防水、おサイフケータイには対応しているが、ワンセグは非搭載。VoLTEには対応しているが、下り最大225MbpsのLTE-Advanced(PREMIUM 4G)には非対応。ハイレゾオーディオの再生にも対応しておらず、今夏ドコモが発売するスマートフォンの中では、最も機能を絞り込んだモデルだ。
シャープならではの狭額縁技術「EDGEST」を用いており、大画面ながら持ちやすいという特徴はあるものの、目新しい機能や、デザイン面で尖った要素があったりする分けでもない。他モデルと比較する上で最も強みとなりそうなのは価格だ。本体価格から月々サポートの割引額を差し引いた実質負担金は、新規・機種変更ともに3万円台になる予定で、iモードケータイ(フィチャーフォン)から機種変更する場合は、さらに安く1万円程度になる見通し。
ドコモのユーザーの中には、今でもフィーチャーフォンを使っている人が多い。同社の年度事業データによると、2015年3月時点でのiモード契約数は約2200万件、spモード契約数は約2800万件。スマートフォンへの移行は着実に進んでいるが、フィーチャーフォンを機種変更して使い続けている人も少ないない。すでにキャリア各社は、スマートフォンを主軸とするサービスの開発や強化に注力しており、なるべく早く多くの人をスマートフォンに機種変更させたいのが本音だろう。AQUOS EVERは、そうした狙いで開発された、ドコモとシャープによる戦略的なモデルと捉えるのが正解だろう。
では、端末の特徴を見ていこう。画面サイズは5型だが、3辺狭額縁を採用しているため、約71(幅)×133(高さ)×9.7(奥行き)ミリと、比較的コンパクトな設計だ。前面カメラは、ディスプレイの下に配置し、その左には、スマートフォンでは珍しい赤外線ポートを備えている。赤外線でのデータのやり取りに慣れたiモードケータイからの乗り替え層を意識した仕様といえる。
背面はフラットで、カラーによって若干表情は異なるが、光沢のあるパネルを採用している。プラスチック素材を使っているためか、サイズのわりには軽い印象で、重さは約139グラム。最近のトレンドであるリアルメタルやガラスを用いた端末を使っている人が手にした場合は、ややチープに感じるかもしれない。
カラーバリエーションは、定番のブラックとホワイト、女性に人気が高いピンク、最近のトレンドといえるゴールドの4色展開。保守的なユーザー層に訴求する、ド直球のカラバリといえるだろう。なお、背面と側面は同じ色でデザインされているが、ディスプレイ面はブラックなので、正面から見たときの印象の差は小さい。
本体の右側面に、電源/ロックキーと音量調節キーを搭載。それぞれ電源マークや「+」「?」マークが記されており、これもスマートフォン初心者に向けた配慮だろう。左側面のUSB端子はキャップレス防水仕様だ。
本体上部にはmicroSDとNano SIMのスロット、イヤフォンジャックを搭載。下部はマイクだけで、すっきりとした印象だ。本体の右下に、ストラップホルダーも備える。
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