海賊版サイト遮断、KDDIとソフトバンクは「対応検討」
海賊版サイトへのブロッキングについて、KDDIとソフトバンクは、海賊版サイトへの対策は重要としながら、対策手段の技術的、法的課題を考慮する姿勢を見せた。
NTTドコモなどNTTグループ3社が「漫画村」など海賊版サイトへのブロッキングを行う方針を示したのに対し、KDDIとソフトバンクは4月23日、ITmedia NEWSの取材に「対応を検討している」と回答した。海賊版サイトへの対策は重要としながら、ブロッキングを含む対策の技術的、法的課題も考慮するとの見解だ。
KDDI広報部は「政府の要請は受け取っているが、対応は検討中。著作権保護の重要性は理解しており、技術運用面、法制面を含め検討している」と答えた。
ソフトバンク広報部は「著作権などが侵害される事態を放置しておくことは看過できるものではなく、早急に対応すべき重要な問題として認識している」が、「ブロッキングは通信の秘密を侵害する懸念もあり、慎重な議論が必要」との姿勢を示した。「電気通信に関わる業界団体などとも連携し、法律や制度、運用方法など、さまざまな観点から実行可能な方策を検討していきたい」(同社広報部)としている。
海賊版サイトを巡っては、政府が13日、ブロッキングの法整備を進めるまでの「緊急対策」として、漫画海賊版サイト「漫画村」と、アニメ海賊版サイト「Anitube」「Miomio」、この3サイトと同一とみなせるサイトに対し、民間事業者へ自主的なブロッキングを促すことを決めた。
政府の方針を受け、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTぷららは、「サイトブロッキングに関する法制度が整備されるまでの短期的な緊急措置」(NTTグループ)として実施する考えだ。
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