Android 9 Pieをいち早く試せるスマホ「Pixel 3」と「Essential Phone」を比較する(1/2 ページ)
あまりカスタムされていない素のAndroid、そして最新のAndroid OSを搭載したスマホは限られます。これらの特徴を持つのはGoogleの「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」ですが、「Essential Phone PH-1」という選択肢もあります。今回はPixel 3 XLとEssential Phoneを比較してみます。
スマートフォン好きの中には、あまりカスタムされていないAndroid OSを搭載した“素のAndroid”とも呼ばれるシンプルなスマホを好む層が一定数います。この素のAndroid好き注目の製品としてGoogle製「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」が11月1日に発売されます。さらに、日本でも使えるAndroid 9 Pie搭載スマホとして知られていたEssentialの「Essential Phone PH-1」を、国内ではIIJmioと楽天モバイルが取り扱っています。
そこで、素のAndroidかつサイズが似通っている「Pixel 3」と「Essential Phone PH-1」のどちらがお買い得なのかを確認すべく、価格や性能、細かな違いについて比較してみました。
Google製「Pixel 3」(左)と、Androidの父としても知られるアンディ・ルービン氏のEssentialが開発した「Essential Phone PH-1」(右)。Essential Phoneは2017年、いち早くノッチ付きベゼルレスを実現した製品としても注目を集めた
※Essential Phoneの画像は海外モデルのハローグレイ(黒×シルバー)。IIJmioと楽天モバイルの取り扱いはブラックムーン(フレームも黒)
価格はEssential Phoneが安い、だがPixel 3はOS更新期間が長い
まずは誰もが気になる価格から見ていきましょう。
Pixel 3はGoogle Playストアの一括価格は9万5000円(税込、以下同)からとやや高めですが、ドコモやソフトバンクでの機種変更だと、毎月の割引により実質価格が5万円台となります。また、ドコモの場合はMNP契約の割引が多く実質2万7216円で購入できます。
Essential Phone PH-1の本体価格は4万円台後半ですが、IIJmioは2018年11月6日までに音声SIM契約と一緒に購入するとAmazonギフト券1万円をプレゼントするキャンペーンを実施しており、実質3万8800円で購入できます。料金プランは格安SIMなので、1000円台から選べるのは魅力です。
単純にかかる金額を考えるとEssential Phoneがお得です。ただ、ドコモへのMNPが可能な人だと、後述する性能面や完成度も考えるとPixel 3はかなり魅力的な選択肢といえます。
価格と一緒に考慮しておきたいのが、OSのアップデート期間です。
実はPixel 3とPixel 3 XLのAndroidバージョンアップデートと、セキュリティアップデートの期間は約3年(2021年10月まで)と、他社スマホよりも長く設定されています。ハードウェアの劣化はあるとしても、長いあいだ現役モデルとして利用できるのは魅力です。
一方、Essential PhoneのOSアップデート期間は2年間で、米国での発売時期開始は2017年8月です。計算すると、今後のOSアップデート期間は最短の場合1年もありません。このOSのアップデート期間も考慮すると、最新かつ素のAndroid OSを使い続けたい人にとってはむしろEssential Phoneの方が割高に感じるかもしれません。
また、Pixel 3はAndroid OSの更新だけでなく、Googleが提供する最新サービスをいち早く利用できるという強みもあります。例えば、Android 9 Pieでいずれ搭載予定のスマホの利用内容を分析する新機能「Digital Wellbeing」や、カメラで被写体を検索する「Googleレンズ」などは、まだPixel 3シリーズでしか利用できません。
Essential Phoneは操作UI(ユーザーインタフェース)をAndroid 9 Pieの新しい2ボタンUIと、従来の3ボタン操作を切り替えられます。Pixel 3シリーズは最初からAndroid 9 Pieの製品ということで、新しい2ボタンUIで固定されています。
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