軽くて高コスパ、「AQUOS zero6」と「AQUOS sense6」はどちらが買い? 使用感を徹底比較した(2/4 ページ)
シャープの最新ミッドレンジスマートフォン「AQUOS zero6」と「AQUOS sense6」が発売された。プロセッサやメモリは異なるものの、どちらも高精細な有機ELディスプレイを搭載し、アウトカメラの基本スペックも共通している。使い勝手はどう違うのか? コスパが高いのはどちら?
ディスプレイは2機種ともOLEDだが、IGZOはAQUOS sense6のみ
ディプレイはAQUOS zero6が約6.4型で、AQUOS sense6が約6.1型。解像度はどちらもフルHD+だが、アスペクト比がわずかに異なり、画素数はAQUOS zero6が1080×2340ピクセルで、AQUOS sense6は1080×2432ピクセルとなっている。
どちらも有機ELを採用しているが、スペックシートにはAQUOS zero6は「OLED」と記され、AQUOS sense6には「IGZO OLED」と記されている。IGZOとは、シャープが世界で初めて量産化に成功したディスプレイ技術で、滑らかな画質、レスポンスの良さ、省電力などに定評がある。AQUOS sense6の前モデル「AQUOS sense5G」はIGZO液晶を搭載していたが、AQUOS sense6ではIGZOの技術を有機ELに応用した「IGZO OLED」に進化したわけだ。
Webや地図、撮影した写真などを表示させて比べてみた結果、AQUOS sense6の方が明るく表示されるように感じた。
なお、画面の更新速度を示すリフレッシュレートには大きな差があり、AQUOS zero6は1秒間に120回更新する120Hzに対応。さらに更新の間に黒い画面を挿入する仕組みで、実質的には240Hzの高リフレッシュレートを実現している。一方、AQUOS sense6のリフレッシュレートは60Hzだ。
リフレッシュレートが高い方が画面をスクロールしたときの残像感が少なく、動きの速いゲームなどもプレイしやすいという利点がある。ただし、リフレッシュレートを高くすると、バッテリー消費も早まる。どちらを優先するべきは使い方によって異なるだろう。
トリプルカメラの性能は互角、独自の動画撮影機能も便利
アウトカメラは両モデルともに3眼で、広角(約800万画素/F2.4)+標準(約4800万画素/F1.8)+望遠(約800万画素/F2.4)という構成。広角は焦点距離が15mm相当(35mmフィルム換算)で120度の画角で撮影できるので、一般的には「超広角」と呼ぶべきだろう。標準は焦点距離が26mm相当なので「広角」だ。望遠は焦点距離が53mm相当で、標準に対して2倍光学ズームで撮影できる。
実際に撮り比べてみたところ、両モデルの画質にほぼ差はなかった。ナチュラルな色調で写り、AIによるシーン認識をオンにしても、過剰な補正がかかることはない。鮮やかを好む人はAIをオンにして、落ち着いた色合いを好む人はAIをオフにして撮るといいだろう。
なお、AQUOS zero6にはToFセンサーが搭載されており、薄暗い場所でも素早く正確にピントを合わせられる。しかし、筆者が使ったみた範囲では、AQUOS sense6のAFが遅いと感じることはなく、ToFセンサーがなくても困らない人が多いのではないかと思う。
AIを利用したユニークな動画撮影を搭載していることもAQUOSの利点。動画の撮影中にAIが構図や被写体の顔の向きなどを認識して、自動で静止画も記録してくれる「AIライブシャッター」と、動画を撮影するだけで15秒程度の音楽付きのショートムービーが自動編集される「AIライブストーリー」を楽しめる。ただ撮るだけという簡単機能ながら、思いがけずいいショットが撮れたり、楽しい動画が勝手にできたりする。
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