能登半島地震での通信障害、携帯各社で応急復旧が進む
能登半島地震の影響で、石川県の一部地域では依然として通信障害が発生している。各社は移動基地局車や衛星携帯電話サービスを活用して復旧作業を進めている。KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは1月15日に、NTTドコモは1月17日にネットワークが応急復旧したと発表した。
能登半島地震の影響で発生していた携帯電話の通信障害の復旧作業が進んでいる。
携帯キャリア各社は、ネットワークの早期復旧に向けて全社を挙げて対応に当たっているが、石川県の一部エリアでは依然として障害が続いている。そんな中、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは1月15日に、NTTドコモは1月17日にネットワークが応急復旧したと発表した。
1月17日時点での各社の復旧状況をお伝えする。
NTTドコモ
土砂崩れなどで侵入困難な地域を除く全てのエリアで、移動基地局車や船上基地局、電力救済などを活用することで、応急復旧した。早期の本復旧に向けて、今後は道路啓開などにより、現在立ち入り困難箇所となっている区域での作業が可能になり次第、速やかな対処を行うとしている。
石川県の輪島市と珠洲市では、依然として障害が続いている。
【更新:2024年1月18日10時00分 NTTドコモの仮復旧について追記しました。】
KDDI
土砂崩れなどで侵入困難な地域を除く全てのエリアで、移動基地局車、衛星ブロードバンド「Starlink」を活用したアンテナの設置、ポータブル発電機、船上基地局を活用することで応急復旧した。引き続き、侵入困難な箇所がある地域では、自治体や自衛隊などの関係機関と連携し、Starlinkを活用した移動基地局、衛星アンテナの設置などで早期復旧を目指す。
石川県輪島市と珠洲市では伝送路の障害が多数発生しているが、道路寸断や土砂災害により復旧作業が難航している。そこで、独自に開発した災害対応システムを活用し、基地局の被災状況を可視化することで、状況の早期把握と復旧計画の策定を行い、通信ネットワークの迅速な復旧に努めている。
石川県の輪島市と珠洲市では、依然として障害が続いている。
ソフトバンク
土砂崩れなどで侵入困難な地域を除く全てのエリアで、移動基地局車や移動電源車、可搬型衛星アンテナ、可搬型発電機、ドローン基地局などを活用して応急復旧した。
被災地では車両での移動が困難な地域が多いため、作業員が1人でも運搬できるよう、可搬型衛星アンテナや可搬型発電機などを活用している。可搬型衛星アンテナで衛星通信による暫定的な伝送路を確保することで、既存の基地局が本来カバーしているエリアを早期に回復させた。
また、ソフトバンク独自の災害対策用の社内情報連携システムを活用し、支障局の管理や、現地作業班、機材、物資の可視化・位置管理および現地とのコミュニケーションツールとして活用している。
石川県の輪島市と珠洲市では、依然として障害が続いている。
楽天モバイル
土砂崩れなどで侵入困難な地域を除く全てのエリアで、移動基地局車や可搬型発電機などを活用して応急復旧した。
被災地は車両での移動が困難な地域が多いため、他のインフラ事業者とも連携して道路啓開が必要な箇所の情報を自治体や各関連省庁へ提供した。
石川県輪島市では、依然として障害が続いている。
4キャリアが公開している復旧エリアマップは、以下から確認できる。
- ドコモの復旧エリアマップ
- auの復旧エリアマップ
- ソフトバンクの復旧エリアマップ(PC向け、スマホ向け)
- 楽天モバイルの復旧エリアマップ
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