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「iPhone 16e」のカメラってどう? iPhone 16と比較しつつ試す荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

iPhone 16ファミリーにおける廉価モデルという位置付けの「iPhone 16e」。そのカメラの実力はいかほどのものだろうか。シリーズのスタンダードモデル「iPhone 16」と比較してみよう。

iPhone 16eでも十二分にキレイな写真撮れるぞ!


iPhone 16eで撮影しているの図

 パッと使ってみて、良くも悪くも差が出るのはそんな感じ。

 では、続けて基本的なところをチェックしていこう。

 ちなみに、iPhone 16eもiPhone 16も、メインカメラは約4800万画素で、レンズも35mm判換算で26mm相当(ちなみにiPhone 16 Proは24mm相当とちょっと広角)、F値はF1.6と、表面的なスペックは同じである。ただ、iPhone 16eはセンサーサイズが少し小さい。それがどんな差になるか。

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 超広角……は、まあないモノはどうしようもないので抜きにして、1x(等倍)から撮り比べてみる。


こちらはiPhone 16eで撮ったいつものガスタンク

こちらはiPhone 16 Plusでいつものガスタンク。画角は26mm相当なので同じ。まあ、好条件下では写りに差はない

 次は2x。2xがカメラアプリのボタンにあるのっていいよね。気軽にさっと2xにできる。

 人によりけりだろうけど、わたしは2xをよく使う。約4800万画素のセンサーならではだ。


こちらはiPhone 16eの2x

iPhone 16でいつものガスタンクを2xで。こちらも画質に差はみられない

 さらにグッと伸ばして、10xで。果たして差は出るか……?


こちらはiPhone 16eの10x

iこちらはPhone 16の10x

 ここでちょっと違いが出た。細かすぎてアレだけど、等倍で見てみるとデジタルズーム時の処理が違うのだ。iPhone 16の方がディテールを出そうと頑張っている(ただし、その分不自然に感じる所もある)。iPhone 16eはそこまで無理に頑張っていない。


中央部を拡大して見ると、明らかに処理が違うことが分かる

 細かくてすみません。

 まあ、1xゃ2xで撮る分にはiPhone 16eでもまったく問題はなし。


iPhone 16eとiPhone 16で料理。2xでの撮影だ。外光の入らない室内での撮影だけど、どっちも見事な写り

 次は、ポートレートモードの比較だ。下の作例を比べると、パッと見では違いはそれほどないように見える。


iPhone 16eのポートレートモード画面。スタジオ照明で撮影

こちらはiPhone 15eのポートレートモード

こちらはiPhone 16でポートレートモード。どちらも2xで撮影。iPhone 16の方がちょっとデフォルトでのボケは大きいけど、iPhone 16eも頑張っている

 ただし、ポートレートモードでは大きな違いが1つある。iPhone 16以上のモデルはどんな被写体でもポートレートモードで背景をボカすことができるけれども、iPhone 16eは人物しか対応してないのだ。

 被写体を示す枠は表示されるのに、「誰も検知されませんでした」といって背景をぼかしてくれないのである。


iPhone 16eで招き猫を撮ろうとしたところ。人意外だと「誰も検知されませんでした」で終わってしまう

 以前から、シングルカメラのiPhoneはそうだったのだけれども、これは盲点かも。これだけは残念だ。


残念ながら、背景のボケは作ってくれなかった(よく見るとボケているけど、これは普通の光学的なボケ)

 もう1つ、センサーサイズがiPhone 16より小さいことで、高感度時の画質はどうかってのも気になるところ。

 ナイトモード時は内部であれこれデジタル処理しているので(複数枚撮影して合成するなど)差はないといっていいレベル。


こちらはiPhone 16eのナイトモード

こちらはiPhone 16でナイトモード。それほど差は出ていない

 じゃあ、ナイトモードにならない程度の暗い場所ではどうか。等倍にしてガン見すると、差は確かにある


iPhone 16eでナイトにならない程度の暗がりの撮影

iPhone 16でナイトにならない暗さのシーンで撮り比べ

 微妙だけど、ベンチの背もたれのスリット状のあたりを見ると分かりやすい。「センサーサイズが小さいと暗所で不利」ってのは、如実に(物理的にも)その通りだけど、このくらいなら実用上の差はさほどでもないかなとは思う。

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