iPhoneにeSIMを転送する方法 キャリアによってルールが異なるので要注意、手数料が発生する場合も(1/2 ページ)
iPhone 17シリーズは日本ではeSIM専用となり、物理SIMが使えなくなりました。キャリアの場合、クイック転送を使えば、iPhoneからiPhoneへは無料でeSIMを転送できます。物理SIMをeSIMとして転送することもできます。
Appleの最新スマートフォン、iPhone 17シリーズが発売されましたが、日本モデルはeSIM専用となり、物理SIMが使えなくなりました。
eSIM自体、その存在は知っていてもスマートフォンを1台しか持たないごく普通のユーザーであれば、あまり縁のない存在だったのではないでしょうか。しかし、iPhone 17に移行するにはeSIMが必須ということで、eSIMへの移行について興味がある、調べ始めたという人も多いはず。そこで今回は、物理SIMからeSIMへの移行方法や、変更手数料などについて簡単に解説したいと思います。
キャリア(MNO)のeSIMに変更する場合
物理SIMからeSIMへ変更する場合、キャリアのサイトで変更を申し込んだり、ショップに行って手続きしたりするというイメージがあるかもしれませんが、実はiPhoneをMNO(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)の物理SIMで使っている場合には、「クイック転送」という仕組みを利用すれば、iPhone内の操作だけで手続きが完了します。
なお、auとソフトバンクはクイック転送を行える時間帯が決まっているので注意してください。
- ドコモ:終日
- au:1時~2時、7時~23時50分
- ソフトバンク:0時~23時15分(iPhoneの機種変更の場合)
- 楽天モバイル:終日
iPhoneの物理SIMからeSIMに変更する場合
iPhoneの「設定」アプリから、「モバイル通信」を選択。モバイル通信の画面で、「eSIMに変更」をタップします。
表示される画面から、「eSIMに変更」をタップ。確認のポップアップで「eSIMに変更」をタップします。
「eSIMへの変更を確認」が表示されるので、画面の指示に従い端末のサイドボタンをダブルクリックします。
この後、eSIMへの変更が開始され、完了画面が表示されればeSIMへの移行は終了です。
iPhoneのeSIMから別のiPhoneに転送する場合
新しいiPhoneに機種変更をする場合は、既存のiPhoneから新しいiPhoneにeSIMを引き継がせることが可能です。なお、この操作自体は既存のiPhoneが物理SIMを使用していても利用できます。
新しいiPhoneの「設定」アプリから、「モバイル通信」を選択。モバイル通信の画面で、「モバイル通信を設定」をタップします。
「近くのiPhoneから転送」をタップします。後は、既存のiPhone側に表示される指示に従って、確認コードの入力を行えば転送は完了です。
ここで紹介した手順はBluetoothを使ったものですが、iCloud経由で転送することも可能です。その場合、新しいiPhoneでiCloudにログインしてからモバイル通信の設定を開くと、転送可能な電話番号(他のiPhoneで利用しているSIMの電話番号)が表示されます。それを選べばBluetoothの場合と同様にeSIMの転送を行えます。
参考
- ドコモ:eSIM クイック転送について
- au:eSIM:機種の変更/eSIM再発行/eSIM転送のお手続き
- SoftBank:eSIMサポート
- 楽天モバイル:iPhoneのeSIM クイック転送を使ったデータとSIMの移行方法
MNOのサブブランドもクイック転送を利用可能
MNOのサブブランドは、クイック転送を利用できます。設定方法は上記のMNOの場合と同じです。
ドコモ
- ahamo:eSIM発行・再発行の手続き
au
- povo:eSIM クイック転送
- UQ mobile:eSIM再発行/eSIM転送手続きについて
ソフトバンク
- Y!mobile:eSIM クイック転送・Android eSIM転送
- LINEMO:eSIM クイック転送・Android eSIM転送
それ以外の一般のMVNOでは、クイック転送を利用できないので(※一部のau系MVNOを除く)、eSIMへの変更や他の機種へeSIMを移したい場合には、各MVNOのサイトから手続きを行う必要があります。
また、MVNOによっては、eSIMの提供を行っていないこともあるので注意してください。例えば、「mineo Sプラン(ソフトバンクプラン)」や「HISモバイル ピタッ!プラン(従量課金プラン)」はeSIMを提供していません。
実際にeSIMが利用できるかどうかは、各MVNOのサイトで確認してください。
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