レビュー

3COINSで550円の「防災ライト付き乾電池バッテリー/SOBANI」は役に立つ? 乾電池でiPhone 16をどれだけ充電できるか試してみたら……(2/2 ページ)

災害への備えはいつでも怠らないようにしておきたい。3COINSの「SOBANI」ブランドでは、気軽に防災意識を高められるコストパフォーマンスの良い防災アイテムをそろえている。今回はその中から、単三形乾電池を利用する乾電池バッテリーを試す。

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iPhone 16のバッテリーはどれだけ回復させられる?

 検証に使ったのは、iPhone 16だ。乾電池バッテリーには、DAISOで購入した単三形乾電池(アルカリ電池)を入れることにした。なお、「eneloop」(パナソニック製)や「IMPULSE」(東芝製)といった充電式電池は「絶対に使用しないでください」とメーカーサイトに表記されているので使わないようにしよう。


iPhone 16とDAISOの単3乾電池(アルカリ電池)

「繰り返し充電できるからエコでしょ、コスパ良いでしょ」と安易に充電式電池を使わないようにしよう

単三形乾電池を入れた。バネが効いていないため固く、入れるのも取り出すのも一苦労であった

 iPhone 16のバッテリー残量が20%のところから始めて、どれほどの時間で、どれだけ補充できるだろうか。


午後7時43分時点でバッテリー残量20%の状態から充電を開始した

 iPhone 16を操作したい気持ちをじっと我慢し、時々充電されているかどうかを確認しつつ、充電されていないようであればケーブルの抜き差しや乾電池バッテリーの充電のオン・オフを繰り返したが、全く充電できなくなるまで約2時間かかり、最終的なiPhone 16のバッテリー残量は23%となった。つまり、3%増えただけである。

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午後9時47分(約2時間後)には、乾電池バッテリーの充電ランプが点灯するもののケーブルの抜き差しや本体のスイッチでオン・オフ操作をしないと充電しなくなってしまった。こちらの写真は、充電オンにしてiPhone 16が充電している瞬間を捉えたものだ

 実をいうと、既に午後7時51分には23%に達していた。その後、さらに1%増えたが、時間の経過とともに最終的には充電されないまま乾電池の電力が消費されてしまったようだ。

 充電中にワット数を確認しようと電流チェッカーを使ったところ、電流が不足していたからか、テスターには何も表示されなかった。また、乾電池バッテリーの充電中ライトが点灯していても、テスターの電源はオンにならず、iPhone 16への充電も行われなかった。

 Appleデバイスでは、いろいろな制約がありそうだと思い、Galaxy S25につなげることにした。すると1、2分の間は辛うじて充電を行っていた。「Battery Ampere Meter」で状況をチェックすると、最大540mA程度で電気が流れていた。


Galaxy S25にインストールしたBattery Ampere Meterアプリで計測中。こちらもすぐに充電が途切れてしまうので、瞬間を狙って撮影した
数秒で充電できなくなるのが確認できる

 0.5A(500mA)といえば、モバイルバッテリーが登場したばかりの頃の電流(1A)より低い。思い返せば、USB 2.0での電流が0.5A(5V/0.5A、2.5W)だった。フィーチャーフォン時代には問題なかったかもしれないが、スマートフォンではちょっと厳しい。しかも、最近では急速充電できるタイプのものが主流になっているので、なおのこと低電流では充電しにくいだろう。

 ワイヤレスイヤフォンなど、バッテリー容量の少ないガジェットなどの充電は賄えるかもしれないが、緊急時のスマホ充電には力不足だ。他の手段を検討した方がいいだろう。


完全ワイヤレスイヤフォンや小型のマウスなどは充電できた
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