レビュー

極薄折りたたみ「Galaxy Z Fold7」「OPPO Find N5」を比較 持ちやすさからカメラ、画面の見やすさまで(1/3 ページ)

「Galaxy Z Fold7」と「OPPO Find N5」を使ってみて、両者の強み、弱みを比較した。いずれの機種も、閉じた状態で8mm台という薄さを実現している。持ちやすさ、ディスプレイの見やすさ、カメラ性能、バッテリーの持ちなどを検証した。

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 折りたたみスマートフォンの世界では、「世界最薄」の座は半年単位で更新される時代に突入している。2023年の「HONOR Magic V2」が折りたたみ時で9.9mmとして以降、2年たたずに8mm台で拮抗(きっこう)するところまで来た。

 今回は「Galaxy Z Fold7」と「OPPO Find N5」を使ってみて、両者の強み、弱みを比較した。なお、OPPO Find N5は技適マークの表示はないが、今回は筆者が海外で購入し、現地で開通した端末を持ち込んでいるので、電波法第4条並びに103条の6項に基づいて日本で使用した。


Galaxy Z Fold7(右)とOPPO Find N5(左)の使い勝手や性能を比較する

両者のサイズ感をチェック

 まずは、両者のサイズや重量をチェックしよう。どちらも2025年に販売された横折りタイプの折りたたみスマホ。OPPO Find N5は日本未発売だが、海外発表されたときから注目度は高く、原宿で開催された期間限定のリアルイベント「OPPO “New Me!!” ラボ」でも実機の展示が行われていた。

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Galaxy Z Fold7とOPPO Find N5の主なスペック

 OPPO Find N5は、展開時でわずか4.21mmという極薄設計の結果、折りたたみ時も8.93mmとスリムなボディーを実現。2025年2月の発表時は折りたたみ時に世界初の8mm台を実現したスマートフォンだった。本体重量は229gとなる。

 後発のGalaxy Z Fold7も厚さは展開時で4.2mm、折りたたみ時8.8mmとさらに薄い。先行するOPPO Find N5から0.1mm単位で薄く仕上げてきた。

 Galaxy Z Fold7は薄型化に加え、従来よりも大幅な軽量化も実現。本体重量を215gとし、並のスマホと同じレベルの重量まで軽量化も実現している。比較的軽量なOPPO Find N5の229gよりもさらに軽量であり、現時点で市場に存在するフォールド型のスマートフォンでは最も軽量な1台だ。


左がGalaxy Z Fold7、右がOPPO Find N5。閉じた状態における本体のサイズ感はほぼ同じだ

開いた状態では8.1型のディスプレイを持つ左のOPPO(左)の方が大きい

左がOPPO Find N5、右がGalaxy Z Fold7。両者ともに4.2mmクラスと薄く、USB端子ギリギリまでの薄型化を実現している

中央の一般的なスマートフォン(Galaxy S25 Ultra 8.2mm)と比較しても、両者の厚さに大きな差がない

閉じたときの持ちやすさはGalaxy Z Fold7に軍配 決め手は本体の形状

 どちらも閉じた状態では厚さ8mm台という驚異的な薄さを実現しているが、閉じた状態での持ちやすさはGalaxyに軍配が上がる。理由は形状と重量バランスにある。Fold7は端末を手になじませやすい角の処理と質感を備え、安定して握れる。ヒンジ側の出っ張りも抑えており快適だ。

 一方、OPPOは開くと左右対称になり、閉じると「D」のような形状となる。閉じた状態だと本体左側がやや重く、左右非対称の形状となっており、Galaxyと比較してあまりスマートなデザインではない。


閉じたときに左右で非対称の形状となるOPPO(上)に対し、Galaxy(下)はおおむね対称となる。これが閉じたときの操作感に影響している

上がGalaxy Z Fold7、右がOPPO Find N5。ディスプレイのカット形状が異なることが分かる

 電源、音量ボタンの位置も一般的な位置感にあるGalaxyに対し、OPPOは全体的にやや上寄りに配置されている。この位置では音量操作は行いにくく、使っていて気になった。一方、OPPOのアラートスライダーはマナーモードの切り替えが物理ボタンで簡単に可能なため、使い勝手はよかった。


ボタン配置はOPPO(左)がやや上寄り。特に音量ボタンが操作しにくい

OPPO Find N5はアラートスライダーという物理スイッチを備える

開いたときのディスプレイはOPPOが大きく見やすい Galaxyは高輝度がメリット

 ここからはディスプレイを見ていこう。展開したメインディスプレイはOPPO Find N5が8.12型、Galaxy Z Fold7が8.0型だ。わずかな差ではあるが、コンテンツ表示の余裕や見やすさはOPPOに分がある。

 一方で、最大輝度はGalaxyがカバーディスプレイとメインディスプレイともに最大2600ニトと非常に明るく、直射日光下では画面の彩度を変化させることで視認性を確保している。OPPOもピーク輝度はそれぞれメインディスプレイが2100、カバーディスプレイが2450ニトと高輝度だが、明るさや直射日光下での見やすさではGalaxyがリードする。


ディスプレイはGalaxy(右)の方が明るい。メイン画面はインカメラの位置が異なるので、ここが大きな差になりそうだ

画面のベゼル(縁)の幅はGalaxy(右)の方が明らかに細い

 画面分割はスタック形式で並べ、シームレスにアプリの切り替えができるOPPO、ちょうどアプリを3分割できるGalaxyとなる。好みの問題だが、大画面を生かすという意味ではGalaxyの方が好みだ。


複数アプリの動作はGalaxy(上)の方が大画面を生かしているように感じる

 基本性能はどうだろうか。両者ともにSoCにはクアルコム製のSnapdragon 8 Eliteを採用し、UFS 4.0ストレージやLPDDR5Xメモリに対応するなど、内部性能はフラグシップだ。

 それでもOPPO Find N5は冷却性能という観点から7コアのCPUと少し性能を落とした仕様に対し、Galaxy Z Fold7は「for Galaxy」を冠した通常よりも高クロック仕様のものを採用している。

 そのため、基本性能という点ではGalaxyの方が優位だが、両者ともに使用感の差はなく、ほぼ同程度と感じた。また、ストレージ構成はFind N5のグローバル版が512GBのみなのに対し、Galaxyの方が256GBから1TBまで柔軟に選択できる。メモリ容量はどちらも最大16GBを選べる。

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